研究課題/領域番号 |
18659340
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
玉木 長良 北海道大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (30171888)
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研究分担者 |
犬伏 正幸 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任講師 (70399830)
久下 裕司 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70321958)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | エミッショントモグラフィ / デオキシグルコース / 動脈硬化 / アポトーシス |
研究概要 |
動脈硬化モデル動物としてApoEノックアウトマウスおよびコントロールとしてwild typeのマウスに高脂肪食を与え、種々の程度の自然発症の動脈硬化モデル動物を作成した。このモデルにおいて、動脈壁の炎症細胞活性を反映するとされるF-18標識デオキシグルコース(FDG)と、血管内のアポトーシスを反映するとされるTc-99m標識アネキシンA5(アネキシン)の集積と病理・免疫組織学的対比を行い、どの程度動脈硬化の進展度や不安定性を映像化できるかを検討した。その結果ApoEノックアウトマウスでは動脈硬化の進展と共にFDGもアネキシンも集積増加し、コントロールマウスに比べて有意な増加を示した。また動脈硬化を示す脂肪染色のひとつoil red染色と高い相関を示した。FDGとアネキシンとを対比したところ、FDGは動脈硬化病変への集積が高く、病巣を検出する能力に優れる可能性が示された。他方、アネキシンは初期病変に比べて高度病変で高い集積を示し、病変の進行度を反映するのに優れる可能性が示された。さらには組織所見と詳細に検討したところ、FDGもアネキシンも病変の進行と共に集積増加するものの、高度進行病変では集積が低下することも判明した。おそらく動脈硬化の進展する時期にFDGやアネキシンは集積増加するのに対し、動脈硬化が完成する時期にはむしろ集積低下する傾向があった。これらの結果よりこれらの放射性薬剤の集積は動脈硬化の不安定性を映像化できる可能性も示唆された。以上の基礎的検討結果より、核医学的手法を駆使することで動脈硬化病変の性状をインビボで的確に反映することが示された。
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