研究課題/領域番号 |
18659368
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大段 秀樹 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (10363061)
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研究分担者 |
田代 裕尊 広島大学, 病院, 講師 (90359894)
田中 友加 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 広島大学特別研究員 (90432666)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 臓器移植 / 肝移植 / 免疫寛容 / キメラ / 移植外科学 / 移植免疫 / 肝臓移植 |
研究概要 |
肝臓移植の拒絶機構にはレシピエントのT細胞が移植肝臓内のドナー由来抗原提示細胞(APC)から主要組織適合性抗原(MHC)を直接認識する経路とレシピエント自身のAPCから移植肝臓内由来のドナー抗原を間接的に認識する経路がある。我々はマウス肝類洞内皮細胞によって抗原提示された同系(間接経路)あるいは異系(直接経路)T細胞は死滅あるいは麻痺に陥り、移植抗原特異的免疫寛容が誘導されることを報告した。また、ドナー由来のペプチド抗原を表出した宿主由来の肝類洞内皮細胞を門脈内移入することで、ドナー抗原に間接認識経路で応答するT細胞を低反応化あるいは寛容化できる可能性も確認した。本年度の研究では、肝臓移植の際摘出されたレシピエントの肝臓から類洞内皮細胞を分離し、移植後の肝臓に門脈投与することでキメラ類洞内皮細胞を構築し、両経路で抗原提示するT細胞を共に寛容化する可能性を検討し、以下のような結果を得た。 1)マウス類洞内皮細胞の門脈内移入によるキメラ類洞内皮細胞の構築:同種異系マウス間で、類洞内皮細胞を門脈内移入すると、MHC class I染色によってキメラ類洞内皮細胞の構築が確認できた。キメラ内皮が誘導できた個体では、アロ反応性T細胞の応答が有意に抑制された。 2)ヒト類洞内皮細胞の免疫寛容性に対する免疫抑制剤の機能的影響の解析:肝癌に対する肝臓切除切片から類洞内皮細胞を分離する方法を確立した。分離した類洞内皮細胞を用い、in vitro解析系でヒト類洞内皮が同種異系反応性T細胞の活性化を抑制することを確認した。
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