• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

卵巣癌細胞の増殖機序におけるヘッジホッグ・シグナル伝達経路の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18659483
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関信州大学

研究代表者

小西 郁生  信州大学, 医学部・医学部 (90192062)

研究分担者 堀内 晶子  信州大学, 医学部, 助手 (80334895)
研究期間 (年度) 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード卵巣癌 / Hedgehog signal / cyclopamine / 細胞増殖 / アポトーシス
研究概要

卵巣癌は婦人科悪性腫瘍の中でも最も予後不良の疾患であり、その要因の一つとして癌細胞の増殖がきわめて活発であることが指摘されている。本研究では、卵巣癌細胞の増殖機序におけるヘッジホッグ(Hedgehog)シグナル経路の関与について解析した。上皮性卵巣腫瘍において、Hedgehogシグナル分子(リガンドのShh, Dhh、受容体のPtch、細胞内分子のSmo, Gli)の発現を免疫染色にて検討したところ、いずれの発現も良性腫瘍に比し癌で亢進し、増殖マーカーKi-67発現と相関していた。さらに、Dhh発現が有意な予後不良因子であった。卵巣癌におけるHedgehogシグナル亢進の機序を遺伝子変異の面から解析したが、Ptch変異は認められなかった。
卵巣癌細胞株(A2780.A2780/CDDP.SKOV3,0VCAR3)、および卵巣癌の発生起源である卵巣表層上皮(OSE)細胞でHedgehogシグナル分子発現を検討したところ、OSE細胞ではPtch, Gli発現がなく、一方、卵巣癌細胞ではShh, Dhh, Ptch, Gliすべての発現亢進が認められた。
卵巣癌細胞にHedgehogシグナル阻害剤であるcyclopamineを添加したところ、その細胞増殖が抑制され、フローサイトメトリー解析にてGl arrestおよびアポトーシスをきたすことが判明した。卵巣癌細胞におけるHedgehogシグナル抑制による細胞増殖阻害機序をさらに検討したところ、CDK inhibitorであるp21,p27発現が亢進し、同時にcyclin A, cyclin D発現を抑制していることが判明した。
今回の研究により、卵巣癌細胞の増殖にはHedgehogシグナル伝達経路が深く関与しており、その活性化が患者の予後不良とも相関していることが明らかとなった。Hedgehogシグナル阻害剤が卵巣癌細胞の増殖抑制に有効であることから、今後、Hedgehogシグナルは将来の卵巣癌治療における新たな分子標的となりうると考えられる。

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Hedgehog signal pathway is activated in ovarian, carcinomas, correlating with cell proliferation2007

    • 著者名/発表者名
      Chen XJ, Horiuchi A, et al.
    • 雑誌名

      Cancer Sci 98

      ページ: 68-76

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Overexpression of Hedgehog signaling molecules in the proliferation of endometrial carcinoma cells2007

    • 著者名/発表者名
      Feng YZ, Shiozawa T, et al.
    • 雑誌名

      Clin Cancer Res 13

      ページ: 1389-1398

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

URL: 

公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi