研究概要 |
【目的】0-ラジカルを高濃度に含む水(0-ラジカル水)を調製し、それを用いて齲蝕原性細菌、歯周病原菌および,Candida albicansに対する抗菌効果について検討した。 【方法】0-ラジカル水は、オキシジャパン社製AOE-750から生成された0-ラジカルを用いて調製した。Streptococcus sobrinus,Porphyromonas gingivalis,Prevotella intermedia,Actinobacill us actinomycetemcomitans,Fusobacterium nucleatumおよびC.albicansを供試した。用いた0-ラジカル水は、pH2.0からpH3.0のもので、0-ラジカル濃度が高くなるほどpHは低くなっている。作用後、10倍希釈系列をつくり、それぞれを寒天培地に接種した。C.albicansは、室温で培養し、その他の口腔細菌は、37℃で嫌気培養した。培養後、コロニー数を算定し、抗菌活性を評価した。また、S.sobrinus 6715とA.actinomycetemcomitans ATCC 29523とA.actinomycetemcomitans Y4を用い、24-well plate上に形成されたバイオフィルムに対する0-waterの抗菌効果を検討した。バイオフィルム細菌への効果はATP量測定法によって調べたATP量の測定はPromega BacTiter-GloTM Microbial Cell Viability Assay(Madion,WI,USA)によって行った。PBS 100μlに懸濁したバイオフィルム菌体と同量のBacTiter-GloTM Reagentを混ぜてauto lumicounterで測定した。 【結果、考察】蒸留水を対照として用いたそれぞれのバイオフィルムに対して30分間作用させた浮遊細菌に対する抗菌活性を検討した結果、pH2.5の0-ラジカル水は、口腔細菌に対しては、5〜10分間で抗菌効果を示したが、C.albicansに対しては6時間以上作用させないと抗菌効果を示さなかった。それよりも低いpHのものを用いると、さらに強い抗菌活性がみられ、pH2.0では、1分間の処理で顕著な抗菌効果を示した。またこれらの抗菌活性は、室温よりも37℃で作用させた方が強かった。バイオフィルムに対して0-ラジカル水を30分作用させることにより効果があった
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