研究課題/領域番号 |
18659621
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
近藤 尚知 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (70343150)
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研究分担者 |
春日井 昇平 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70161049)
黒田 真司 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (50323689)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | エンヴェロープベクター / siRN / Direct in vivo gene transfer / 骨組織 / 再生 / 遺伝子 / 燐酸カルシウム法 / リポフェクタミン法 / 遺伝子導入 / セメント質 / 歯根膜 / ヘルトビッヒ / 抜歯窩 / ヘルトビッヒ上皮鞘 |
研究概要 |
本研究は、エンヴェロープベクターの併用によりsiRNAを効率よく遺伝子導入することを目的としたもので、ウィルスの内容物を不活化して膜相当部のみを使用するエンヴェロープベクターは、導入効率の高さは維持したまま、ウィルスベクターの危険因子を排除した画期的な遺伝子導入ツールであると考えていた。上記の手法により、安全性の向上とともに、遺伝子導入のさらなる効率化を図ることが可能となると思われていた。しかしながら、エンヴェロープベクターの導入効果を検証するために、BMP-2をエンヴェロープベクターに包括し、下顎抜歯窩に導入し、その効果を抜歯窩の治癒すなわち骨再生を観察することで評価したところ、必ずしも肯定的な結果が得られなかった。軟エックス線写真、マイクロCTなどのエックス線検査により評価をしたところ、実験群とコントロール群間において必ずしも有意な差を認めなかった。したがって、エンヴェロープベクターの導入効率を再評価するため、培養細胞を用いて、その導入効率を既存の遺伝子導入法である、燐酸カルシウム法、リポフェクタミン法と比較検討した。その結果、エンヴェロープヴェクターの導入効率は他の方法よりも高くなく、むしろ低かった。これらの結果から、エンヴェロープヴェクターの使用による遺伝子導入は、必ずしも効果的でないことが示唆されたため、遺伝子導入の方法から見直しを図り、生体に直接遺伝子を導入する試薬としてIn vivo JET PEIを用いたDirect in vivo gene transferを試みた。本試薬を使用した実験として、骨欠損部にBMP-2の遺伝子導入を行なった。ラットの頭頂骨に直径5mmの骨欠損を形成し、In vivo JET PEIと伴にGFPの遺伝子を単純に注射することで、その遺伝子が周囲組織に導入されることを蛍光顕微鏡によって観察した。同様に、BMP-2の遺伝子を注射したところ、マイクロCTによる評価において、術後早期の段階における骨組織の再生促進が認められた。本研究の結果から、Direct in vivo gene transferの有用性が示唆された。
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