研究課題/領域番号 |
18680902
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
栗林 香織 東大, 生産技術研究所 (90431816)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,790千円 (直接経費: 16,100千円、間接経費: 690千円)
2007年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2006年度: 13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
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キーワード | 均一径 / ジャイアントリポソーム / マイクロ・ナノ加工 / マイクロ流路デバイス / エレクトロフォーメーション法 |
研究概要 |
本研究では、マイクロ・ナノ加工技術を利用し、これまで実現の不可能であった直径の揃ったリポソームを効率的に作成し、リボソームと細胞を融合させることができる集約化されたマイクロ流路デバイスを実現することである。特に本年度は、(A)異なる種類のジャイアントリポソームを効率よく作製し、操作(輸送、回収)することができるマイクロ流路デバイスと、(B)リポソームを選択的に固定することができるマイクロデバイスの作製とデバイスの評価を行った。 (A)ジャイアントリポソームの作製、輸送、回収がall-in-one chip行うことができるマイクロ流路デバイスは、PDMS(polydimethylsiloxane)を用いて作製されたマイクロ流路チャンバーをITO(indium tin oxide)ガラスでサンドイッチしたものである。マイクロ流路の中央にチャンバーがあるのが特徴である。リボソームの作製から回収方法は、以下の3ステップである。(1)チャンバー内のITO基板上に脂質膜を作製し、エレクトロフォーメーション法(交流電圧、10Hz、1.5V)によりジャイアントリポソームを作製する。(2)作製されたリボソームに直流電圧を印加しリポソームをチャンバー内の基板の底から上層部へ運び、(3)マイクロ流路中に流し、回収する。 (B)ジャイアントリポソームを固定するマイクロデバイスは、シリコンウエハの流路上にパリレン樹脂で作製された微細小孔アレイがある構造になっている。パリレン樹脂のマイクロサイズの小孔アレイは、02プラズマを用いて作製した。流路と微細小孔アレイを組み合わることで、異なる種類のリボソームを、それぞれの流路より吸引しパリレン微細小孔で固定することが可能になる。 以上のマイクロ流路デバイス(A)を用いることにより、異なる種類のジャイアントリポソームを同一基板上の流路内に作製し、直流電圧と流れを利用しリボソームを回収することができた。また,マイクロデバイス(B)を用いることにより、同一基板上に異なる種類のジャイアントリポソームを選択的に固定することができた。
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