研究課題
若手研究(A)
はじめに、合成石英同士のオプティカル・コンタクトで必要な面精度を確認しておいた。接合させた2枚の平面基板(面精度・・20)の上端に5kg重の引っ張り荷重を加え、その耐性を評価した。また、両端で60Kの温度差が生じるように片側の合成石英板を急激に熱し、温度耐性を評価した。これらの予備実験から、合成石英同士をオプティカル・コンタクトさせる場合には、・/20の面精度が必要であるという結論を得た。本研究で開発する面間隔固定型FPIには、スペーサの材質に低膨張ガラス(ゼロデュア:線膨張係数<0.5×10^<-7>/K)を使用する。エタロン板(合成石英)とスペーサとの間はオプティカル・コンタクトで接合し、一組のエタロン板の面間隔を3つのスペーサで固定する。合成石英とゼロデュアという異なる材質でもオプティカル・コンタクトで接合できることが解かった。面間隔固定型FPIを設計し、試作・試験を行った。両面の間隔が異なる2組のエタロンを重ねることにより、50以上の合成フィネスを達成した。エタロン2はタンデムエタロンの波長分解能(目標値:半値全幅50mA)を決め、エタロン1は、エタロン2で生じる複数の干渉縞の中から、必要な次数のみを取り出す仕組みである。最後に、2組のエタロンの傾度調整をすることで、干渉縞を重ね合わせ、高いフィネスを達成することに成功した。しかし、測定結果と理論曲線との比較から、各エタロンのフィネスは24であることがわかった。エタロン2の半値全幅(73mA)は目標とする50mAを達成できなかった。これらは、エタロンの平行度を完全には調整できなかったことに起因する。数値計算から平行面からのずれは0.09秒角であることが解った。これは、3つのスペーサの長さに12.8nmの差があったことを意味する。今回用意した板バネの弾性力では、これを克服することはできず、課題として残った。
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Proceedings of the SPIE 6317