研究課題/領域番号 |
18685001
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
井口 佳哉 広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30311187)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
28,470千円 (直接経費: 21,900千円、間接経費: 6,570千円)
2007年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2006年度: 24,830千円 (直接経費: 19,100千円、間接経費: 5,730千円)
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キーワード | クラスター / イオン / 赤外 / 質量分析 / 電荷共鳴 / イオンコア / クラスター内反応 / エレクトロスプレー / 質量選別 / 光解離 |
研究概要 |
本研究の最終目標は、エレクトロスプレー法によって生成させたクラスターイオンに質量選別赤外光解離分光法を適用し、赤外スペクトルを得ることによって、その溶媒和構造やクラスター内反応などを検証することである。本年度は、昨年度購入した光パラメトリック発振による赤外レーザーと組み合わせて用いる、波長拡張システムを新たに購入しこれを実験に用いることにより、測定可能領域をこれまでの2000-4000cm^-1から、800-4000cm^-1までに大幅に拡張することに成功した。今回測定が可能となった800-2000cm^-1の赤外領域は指紋領域といわれ、分子構造の特徴をよく反映する吸収を与える領域である。我々はこの波長領域の優位性を最大限利用する実験として、基本的な分子の一つである二酸化炭素のクラスターカチオン(CO_2)_n^+(n=3-13)の800-3800 cm^-1の領域の赤外スペクトルの測定に初めて成功した。このスペクトルを解析することにより、二酸化炭素クラスターカチオンは、その正電荷を2分子で保持し(ダイマーカチオンコア)その他の分子は中性の溶媒分子として存在していること、このダイマーカチオンコアでは2分子間に酸素-酸素共有結合が生成していることが明らかとなった。また、類似の分子である(CS_2)_n^+についても実験を行い、硫黄-硫黄共有結合の生成を確認した。
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