配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2007年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2006年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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研究概要 |
研究開発を進めているスレーブ側に空気圧駆動を採用し、カセンサを用いずに先端での力覚が推定可能な腹腔鏡手術用マスク・スレーブ型の多自由度鉗子システムにおいて,研究最終年度に当たる本年度はスレーブ側の新たな開発とシステムの改良を行い,実験によってその有効性,安全性を評価した.以下に具体的な研究成果を記す. 1.スレーブ側多自由度組子システムの開発 先端部に空気庄シリンダを内蔵し,把持力,他の関節との干渉を排除した新しい4自由度鉗子マニピュレータを設計製作した.本成果は特許出願の予定である. 2.制御方法の検討 試作した多自由度鉗子は空気圧シリンダの拮抗駆動系を採用したことから,その制御方法を検討 し,良好に動作することを確認した.また,遠隔操作に向けて,通信遅れを含む位置と力のフィードバック制御の方法を検討し,新たに2つの方法を発案した.提案した制御方法の有効性を基礎 実験によって実証した.本研究成果は国際学会発表論文としてまとめ,投稿した. 3.動物実験の実施 東京医科歯科大学の協力を得て,開発したシステムを豚実験の現場に持ち込み,動作確認実験を 実施した.システムの問題点,改良点が明らかになるとともに,開発したシステムの利点である,小型軽量で設置性に優れている点を確認することができた. 4.模擬試験装置を用いた複数の被験者による実験 改良したシステムを用いて複数の被験者による基本的な縫合作業を実施した.縫合時間を計測し,力覚提示の有効性を定量的に評価することができた.力覚提示が安全性向上に優れており,研究開発の方向性が正しいことを確認した.
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