配分額 *注記 |
24,830千円 (直接経費: 19,100千円、間接経費: 5,730千円)
2007年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2006年度: 19,890千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 4,590千円)
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研究概要 |
本研究では,ナノメートルの領域で超高速かつ超高精度に位置決め制御を行なう技術をナノスケールサーボと定義しこれを実現するための基礎技術を研究することを研究全体の目的とする。その応用は,ハードディスクや光ディスクなどストレージや半導体・液晶露光装置の超高速・超精密ステージ,新材料の開発や原子・分子レベルの測定や分子や原子の操作,ナノスケールロボティクスと非常に多岐に渡る。本研究課題では,その基礎制御技術を創出するために,原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope: AFM)の深針として使用されているナノプローブと,超高速ナノステージの新しい位置決め制御技術の研究を行なった。 現在の市販のAFMでは,1枚の画像を取得するのに分単位の時間が必要であったが,本研究では昨年度,探針と試料表面を接触させながら表面形状を測定する「コンタクトモード」において数十秒で精密画像の取得を可能とする「表面形状オブザーバ」法を開発し,実験検証を行なった。しかしながら,コンタクトモードでは走査に伴う磨耗の問題があった。そこで本年度は,テコを大振幅で励振し表面の凹凸により変化する振幅の変化を測定する「タッピングモード」に対して提案手法を拡張し,その有効性を実証した。さらにAFMのスキャン方式に注目し,前方スキャン時の制御誤差信号を学習し,後方スキャン時の制御に利用することにより,追従誤差を大幅に改善する新しい学習制御系を提案し,従来法よりも極めて高速・高精度なナノスケール画像取得を達成した。さらに,制御理論的観点から新しいナノステージの設計理論を確立し,それに基づいて試作・制御実験を行なうことにより,超高速・超精密位置決めステージの革新的な技術開発に成功した。
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