配分額 *注記 |
30,550千円 (直接経費: 23,500千円、間接経費: 7,050千円)
2008年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2007年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2006年度: 21,320千円 (直接経費: 16,400千円、間接経費: 4,920千円)
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研究概要 |
非破壊検査用のアレイ探触子の効率的な利用を目的として,金属材料中に存在する欠陥からのエコー(フルウエーブ)を基に欠陥形状を再構成する逆散乱イメージング技術の開発を行った.本年度は,アレイ探傷器(電子スキャン装置,アレイ探触子)の設計・開発と,開発したアレイ探傷器を用いて逆散乱イメージング法の計測実験による検証を行った. 1.昨年度に数値解析によって決定したアレイ探触子の素子配置パターン・ピッチ・素子長さを基に,実際にアレイ探触子を作成した.低周波用(1.5MHz)と高周波用(3MHz)の2つの探触子を作製し,これを制御する電子スキャン装置を研究協力者である日立製作所・河野尚幸研究員と共に設計・開発した.この電子スキャン装置は,汎用の製品と異なり,1素子ずつ超音波送受信が可能である.この機能は逆散乱イメージング法には不可欠なものであり,電子回路の高速制御により実現することができた. 2.上記1.で開発したアレイ探傷器を用いて逆散乱法の計測実験による検証を行った.計測実験では,欠陥エコーに含まれる電気ノイズ,探触子の周波数特性等を取り除くために,被検体平面部からの参照波計測を行った.この参照波を用いて,欠陥エコーをデコンボリューションすることによって,逆散乱イメージング法のインプットである散乱波形データを作成する方法を提案した. 計測実験の結果,欠陥エコーから金属内部の人工欠陥を再構成することができた.再構成精度は,前年度に実施した数値解析でシミュレーションした通り,現行の他の画像化手法よりも高精度であることが検証できた.また,懸念されていた欠陥エコーの振幅値であるが,セクタ計測を導入することによってゲインを増加することができ,また多方向受信によるエコーの加算平均によってノイズが低減し,結果的にかなり良好なイメージングが可能となった.
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