研究課題
若手研究(A)
従来の木材炭化では蒸発してしまっていた熱分解ガスを利用し、炭化を気相で行うことで、これまでにない高い構造規則性を持つ針状炭素物質「円錐黒鉛ウイスカ」を、木材から創り出した。気相炭化法では木材の細胞が(1)原料となる炭素ガスの発生源、(2)炭素ガスを蓄え過飽和状態にして析出させるための反応容器(ある種のマイクロリアクタ)として、二重の役割を担う。2500℃での加熱過程で、細胞壁から発生する熱分解ガス中の炭素を原料として生成した、直径数μm、長さ数十μmの炭素物質「円錐黒鉛ウイスカ」は、ベータ炭化ケイ素結晶が鋳型として、円錐形の炭素六角網面として高度な規則性を持って析出する。このユニークな構造規則に由来する、磁場配向性、複屈折性、ウイスカ表面のカーボンナノチューブを巻きつけたような構造(Nanoterminated surface structure; NTSS)が明らかとなった。
すべて 2009 2008 2007 2006 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (14件) 図書 (1件) 備考 (4件)
J. Wood Sci. 55
ページ: 154-158
10025627948
J. Wood Sci (印刷中)(On line掲載中))
材料 57
ページ: 356-361
130002085676
Carbon 45
ページ: 248-255
http://www.ga.a.u-tokyo.ac.jp/p_saito.html
http://www-db.ccr.u-tokyo.ac.jp/ccr_usr/data/4401.html