配分額 *注記 |
19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
2007年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2006年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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研究概要 |
腰痛は最も頻度の高い愁訴の一つであるが、時に慢性化し治療に難渋する場合も多い。我々はこれまで、疼痛発生機序として、線維輪周囲の神経が椎間板内部に進入(Nerve ingrowth)することを報告した。疼痛治療分野において、遺伝子治療の導入が試みられている。最近安全な遺伝子導入法として体外衝撃波にて効果的に筋組織、椎間板細胞、後根神経節細胞に遺伝子導入できることを示した。本研究はin vivo,in vitroにて椎間板のプロテオグリカンと変性椎間板より産生される神経栄養因子、炎症性サイトカイン、さらには神経のNerve ingrowthの関係を遺伝子導入の手法を用いて解明し、慢性腰痛発症の基礎的機序を解明することであった。主に椎間板細胞と後根神経節細胞を用いたin vitroでの検討を主体とした。 1)ラット、マウス腰椎椎間板、ヒト椎間板を酵素処理後、単層培養を行った。 2)次に胎生ラットより後根神経節を取り出し、同条件下に単層培養を行った。それらを混合培養し以下の実験を行った。 3)培養椎間板に炎症性サイトカインであるtumor necrosis factor alpha(TNF alpha),IL-6を投与し、疼痛伝達物質(substance P, CGRP)の増加を免疫組織学的手法、ELISAにて確認した。それらの疼痛伝達物質、サイトカイン、神経栄養因子が培養後根神経節細胞を活性化しているかを神経突起の伸長度で調べ、特に、各種存在する神経栄養因子NGFが特に重要であることが判明した。 4)以上の現象が各々の阻害剤で抑制されることを確認した。 これらの研究を基盤とし、以上の現象を今後詳細に検討していく予定である。
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