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キネステティクを応用した看護援助の臨床における安全性と健康増進に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 18689051
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 臨床看護学
研究機関宮城大学

研究代表者

只浦 寛子  宮城大学, 看護学部, 講師 (40363733)

研究期間 (年度) 2006 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
キーワードキネステティク / 廃用症候群 / 健康増進 / 急性期看護 / 慢性期看護
研究概要

「急性期」「慢性期」の患者に対して実際どのようにキネステティクが安全であり有用であるか調査・検討した。また、慢性期・急性期病棟のスタッフへのキネステティクトレーニング方法やトレーニング暦について調査し、患者の受ける看護援助の安全性に関しても調査した。
急性期・慢性期病棟のキネステティク実践を行っているスタッフのトレーニング暦や熟練度は、各施設によって異なることが明らかになった。基礎コースを受講後は、基本的に患者に安全に支援を実施しており、定期的に熟練したトレーナーやスタッフから継続的な指導を受けることができる施設もあった。患者への支援は、リウマチ患者、内部障害疾患患者、脳梗塞患者等の幅広い疾患の患者に応用していた。キネステティクに関する身体的な効果については、大規模スタディで明らかにしていく必要がある。急性期病棟、特にICU病棟ではキネステティクを習熟した施設ではすべての患者に応用することができており安全性の点においても、二次的な健康障害は報告されていなかった。呼吸循環動態についても、ICU病棟では動きの支援において常時モニターを用いて評価しており、医師との連携において呼吸循環動態の上限等を設定し、安全の範囲で動きの支援を行う施設もあった。慢性期患者に対するキネステティク支援において、特徴的な動作は限定されていず、患者個々の身体的・精神的・社会的状況に応じてあらゆる支援が実施されていることが明らかになった。動作解析においても、体位変換法や移乗、移送をはじめとする日常生活動作全般に関して疾患や患者状況に合わせて検討する必要があることが明らかになった。ドイツにおける慢性期病棟は、平均在院日数4〜7日のケースが多く、筋力・筋量、関節可動域、ADL評価、褥瘡発生など廃用症候群等の長期的な健康評価は困難であることが明らかとなった。キネステティクの長期的な健康効果に関する評価を実施する場合は、老人施設等の入院期間が数カ月から1年以上の入所者を対象に行う必要があることが実地調査によって明らかとなった。また、筋力・筋量、関節可動域は測定者によって測定誤差が大きいことから、他施設での評価を標準化するためには、測定者の教育や同一測定者が各施設で測定を実施するなどの研究デザインが必要である。実際ドイツ・スイス・オーストリアではキネステティク実施率が90%以上である老人施設を探すことは困難であり、母集団を増やすためには他施設において相対的な評価をしていく必要がある。慢性期患者や障害者にキネステティクを実施する際、看護師が難しいとする問題に疼痛や筋緊張があげられた。その他、脳梗塞や障害等により整形外科的な問題があった場合に、初学者は特にキネステティク概念を応用する力が必要とされることが明らかとなった。この問題のうち動作解析によって解析可能である左右の片麻痺の状況設定を行った動作解析の結果、麻痺を伴った場合に作り出される人の動きは、麻痺側を除いた頭部や各関節のムーブメント一つ一つが健常者よりも大きなスパイラル線形をみせることがあきらかとなった。3次元ボリュームでこの動作を再現すると、健常者よりも3次元空間を広く必要としていることが明らかとなった。

報告書

(4件)
  • 2008 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (36件)

すべて 2009 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (13件) 図書 (8件)

  • [雑誌論文] 統合・代替医科学的問題と重力健康科学の展望 : 宇宙実験から地球生物・人間を考える2008

    • 著者名/発表者名
      跡見順子、藤田恵理、大澤具洋、桜井隆史、跡見友章、只浦寛子, ほか
    • 雑誌名

      宇宙利用シンポジウム 24

      ページ: 298-301

    • NAID

      120006830704

    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [雑誌論文] キネステティク概念を応用した体位変換方法の臨床導入における課題2008

    • 著者名/発表者名
      佐久間英行、徳永恵子、只浦寛子
    • 雑誌名

      日本キネステティク研究会誌 1(1)

      ページ: 12-17

    • NAID

      40017216055

    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [雑誌論文] キネステティク概念を応用した体位変換方法の臨床導入における課題2008

    • 著者名/発表者名
      佐久間英行、徳永恵子、只浦寛子
    • 雑誌名

      日本キネステティク研究会誌 第1巻第1号

      ページ: 12-17

    • NAID

      40017216055

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] キネステティク概念を応用した体位変換法の運動学的な検討2008

    • 著者名/発表者名
      只浦 寛子、徳永 恵子、吉田 俊子
    • 雑誌名

      日本がん看護学会学術集会誌 22

      ページ: 98-98

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] キネステティク概念を応用した上方移動基本動作パターンの運動額的な検討2008

    • 著者名/発表者名
      只浦 寛子、徳永 恵子、吉田 俊子
    • 雑誌名

      日本がん看護学会学術集会誌 22

      ページ: 98-98

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 統合・代替医科学的問題と重力健康科学の展望:宇宙実験から地球生物・人間を考えゐ2008

    • 著者名/発表者名
      跡見 順子、藤田 恵理、大澤 具洋、桜井 隆史、跡見 友章、只浦 寛子, ほか
    • 雑誌名

      宇宙利用シンポジウム Vol.24

      ページ: 298-301

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 褥瘡予防のベストプラクティス予防環境の整備2)負荷管理「キネステティク」2007

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子,徳永恵子
    • 雑誌名

      日本看護協会出版会

    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [雑誌論文] 動きを奪うマットレスと動きを支援するマットレス2007

    • 著者名/発表者名
      只浦 寛子、徳永 恵子、吉田 俊子
    • 雑誌名

      日本看護科学学会学術集会誌 Vol.27

      ページ: 199-199

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] キネステティク概念におけるパラレルとスパイラル動作の特徴 臥位から立位になるまでの人の自然な動き2007

    • 著者名/発表者名
      只浦 寛子、徳永 恵子、吉田 俊子
    • 雑誌名

      日本看護科学会学術集会誌 Vol.27

      ページ: 199-199

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 座位から立位までのキネステティク基本動作:パラレルとスパイラルの特徴2007

    • 著者名/発表者名
      只浦 寛子、黒田 豊子、佐久間 英行、徳永 恵子、吉田 俊手
    • 雑誌名

      日本看護技術学会学術集会誌 Vol.5

      ページ: 65-65

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 褥瘡をつくらないための動作介助-キネステティクの実際2006

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子
    • 雑誌名

      看護実践の科学 31・3

      ページ: 25-25

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 退院阻害要因間の関係と在院日数を規定する因子2006

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子, 遠藤幸子, 橋本杏子, 三原利江子, 鴨田玲子, 石垣ひで, 上田笑子
    • 雑誌名

      宮城大学看護学部2006紀要 9・1

      ページ: 8-8

    • NAID

      110006183789

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ボディメカニクスからキネステティクへ2006

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、徳永恵子
    • 雑誌名

      看護実践の科学 31・10

      ページ: 5-5

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] キネステティク人の自然な動作を応用する動きの支援2006

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子
    • 雑誌名

      ナース専科 26・12

      ページ: 4-4

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 一般用マットレスとウレタン系体圧分散マットレスの比較検討 体圧分散効果,寝心地について2006

    • 著者名/発表者名
      青木詩恵, 貝谷敏子, 只浦寛子, 徳永惠子
    • 雑誌名

      宮城大学看護学部紀要 10・1

      ページ: 9-9

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] Natural and spiral mobilization for older adults lying on a bed using" kinaesthetics"2009

    • 著者名/発表者名
      Tadaura H, Hirah K, ほか
    • 学会等名
      7th World Congress on Aging and Physical Activity
    • 発表場所
      筑波
    • 年月日
      2009-07-27
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Natural and spiral mobilization for older adults lying on a bed using "kinaesthetics"2009

    • 著者名/発表者名
      TadauraH, HirakiK et al
    • 学会等名
      7th World Congress on Aging and Physical Activity
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] キネステティク動作解析2009

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子, ほか
    • 学会等名
      日本キネステティク研究会
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書 2008 研究成果報告書
  • [学会発表] キネステティク概念を応用した上方移動基本動作パターンの運動額的な検討2008

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、徳永惠子、吉田俊子
    • 学会等名
      日本がん看護学会学術集会
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] キネステティク概念を応用した体位変換法の運動学的な検討2008

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、徳永惠子、吉田俊子
    • 学会等名
      日本がん看護学会学術集会
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] Decrease in mental stress using new mobilization care2007

    • 著者名/発表者名
      Hiroko tadaura, Keiko tokunaga et al
    • 学会等名
      Kinaesthetik, Second International Conference
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] What is new mobilization care based on "Kinaesthetics" concept?2007

    • 著者名/発表者名
      TadauraH, TokunagaK, et al
    • 学会等名
      8th International Regulation Conference
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] 座位から立位までのキネステティク基本動作 : パラレルとスパイラルの特徴2007

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、黒田豊子、佐久間英行、徳永惠子、吉田俊子
    • 学会等名
      日本看護技術学会学術集会
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] キネステティク概念におけるパラレルとスパイラル動作の特徴臥位から立位になるまでの人の自然な動き2007

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、徳永惠子、吉田俊子
    • 学会等名
      日本看護科学会学術集会
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] 動きを奪うマットレスと動きを支援するマットレス2007

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、徳永惠子、吉田俊子
    • 学会等名
      日本看護科学学会学術集会
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] New mobilization care of Kinaesthetik as holistic nursing for patient2006

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Tadaura, Keiko Tokunaga et al
    • 学会等名
      9th World Congress on Self-Care Deficit Nursing Theory
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] キネステティク概念のパラレルとスパイラル2006

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、徳永恵子, ほか
    • 学会等名
      第5回日本看護技術学会学術集会
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] 体圧分散寝具における起き上がり動作解析2006

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、徳永恵子, ほか
    • 学会等名
      第26回日本看護科学学会
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [図書] 皮膚粘膜の障害、特殊なニーズ充足に向けた看護技術、基礎看護技術2008

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子, ほか
    • 総ページ数
      34
    • 出版者
      南江堂
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [図書] 系統看護講座基礎看護技術II、体位変換の新しい考え方-キネステティク概念の看護への応用2008

    • 著者名/発表者名
      徳永恵子、只浦寛子
    • 総ページ数
      12
    • 出版者
      医学書院
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [図書] 高脂血症とQOL2007

    • 著者名/発表者名
      只浦 寛子、上田 由美子、吉田 俊子
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      へるす出版
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 褥瘡予防のベストプラクティス予防環境の整備2)負荷管理「キネステテイク」2007

    • 著者名/発表者名
      只浦 寛子, 徳永 恵子
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      日本看護協会出版会
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 系統看護学講座「基礎看護学2「基礎看護技術」改訂版体位変換の新しい考え方-キネステティク概念の看護への応用-2007

    • 著者名/発表者名
      只浦 寛子, 徳永 恵子
    • 総ページ数
      11
    • 出版者
      へるす出版
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 高脂血症とQOL2007

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子、上田由美子、吉田俊子
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      へるす出版
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [図書] 褥瘡予防のベストプラクティス 予防環境の整備2)負荷管理「キネステティク」2007

    • 著者名/発表者名
      只浦寛子, 徳永恵子
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      日本看護協会出版会
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [図書] 系統看護学講座「基礎看護学2「基礎看護技術」改訂版 体位変換の新しい考え方-キネステティク概念の看護への応用-2007

    • 著者名/発表者名
      徳永恵子, 只浦寛子
    • 総ページ数
      11
    • 出版者
      へるす出版
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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