研究概要 |
本研究では,個人化カリキュラムの動的デザインシステムを構築する.本システムは,異種の教育コンテンツ,職業データベース,および,個人のキャリア情報の関係を,検索者の目的や状況(コンテクスト)に応じて動的に計算可能にするものである. 本年度は,平成18年度に実現した(A)異種の教育データベース,職業データベース,個人のキャリア情報に関するデータベース間をメタレベルで統合し,その関係をシステム利用者の目的に応じた動的な計算を可能とする計量系の実現. (B)異種のデータベースを(A)の計量系に写像する為のメタデータ抽出機構の実現異種の職業情報と教育情報を連結するメタレベルデータベースシステムに加えて,以下を実現した. まず,当初計画していた(C)(B)のメタデータ群を,適時に修正・更新することのできる,データベース学習機構を実現し,(D)実際の利用における応用を拡充する時空間的コンテクスト計量機構を備えた公開サービスを実現した.特に(D)に関しては,(A)の計量系の上位層にメタレベル分析機構を実現し,例えば「現状に加えてプラスαの知識やスキルを身につけることで,どのようなキャリアの可能性が拡がるのかを知る」,「キャリアの目標に対して,現状として不足している知識やスキルを習得可能な学習コンテンツを探す」といった分析関機能を実現している. さらに加えて,昨年度に実施した(A)の構成方式の,中等教育における数学学習への適用可能性,実現可能性について,継続して検証した. 研究成果は,論文としてまとめ,国際論文誌1本(2009年3月,採録予定),国際会議発表論文3本(内1本は2008年6月,採録予定)として,発表した.また,研究成果発表用のサーバーおよびウェブサイトを構築し,公開している.
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