研究概要 |
最終年度となる本年度には,前年度仕様設計された各種モデルについて,「各提案モデルの実装および仮想化人間の分散型ネットワーク内仮想環境への導入と分析」を行った.具体的には開発したグリッドシステム上に構築された仮想環境およびプロトタイプ試作された仮想人間に対して各種モジュールを適用した.その後,各種試験を行い,実際にサービスとして利用者を限定して運用し,逐次調節を行いながらシステムを完成させ実験を行い,最終的な分析を行った.具体的な実施作業は以下のとおり. (1)要求モデルの実装とテスト・改良の実施 (2)行動指針モデルの実装とテスト・改良の実施 (3)運動表現モデルの実装とテスト・改良の実施 (4)相互作用モジュールの実装とテスト・改良の実施 (5)仮想環境への非仮想人間物体の製作と導入・検証作業 (6)仮想人間と仮想人間動作情報データベースとの接合作業 (7)仮想環境フレームワークと各種モジュールの整合調整 (8)構築仮想環境および仮想人間行動分析のためのシステム運用 (9)実証実験の実施 (10)開発システム・コンテンツの分析および有効性の評価(システム負荷やネットワークトラフィック面でのQoS (Quality of Service)評価等の定性的評価,およびアンケートによる主観評価の実施) (11)評価結果の検討 以上の実施により,本研究にて提案する手法が計算機上に構築した仮想人間の行動体系化に有効であることを実証し,また本研究によって仮想人間の活用に関して新たな可能性を示したと考える.
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