研究課題/領域番号 |
18700126
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
メディア情報学・データベース
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
盛川 浩志 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (90386673)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | ヒューマンインターフェイス / バーチャルリアリティ / 脳認知科学 |
研究概要 |
強化現実空間におけるインタフェースについて、操作者の身体感覚に着目することで、直感的な操作を実現する方法の開発を目指し、仮想空間内での身体表現について検討を行った。昨年度の研究においては、立体映像ディスプレイ、3次元位置センサ、データグローブ等を組み合わせたコンテンツ呈示環境を構築し、仮想空間に呈示された身体部位に対して、身体の自己帰属意識である身体イメージが誘発されるのに必要な刺激要因について、近赤外分光法(NIRS)による脳活動計測を用いて評価が可能であるか検討を行った。実験的検討の結果、上側頭溝付近や運動前野などの血流測定によって、身体イメージの変化が捉えられる可能性が示された。今年度は、身体イメージの誘発を利用した仮想空間での感覚呈示について、刺激の操作などによる効果の評価実験を行った。 身体イメージの獲得に必要な感覚刺激として、視触覚刺激や体性感覚への情報が重要であるが、これらの刺激呈示条件を変化させることで、特定の感覚刺激に対する錯覚が感じられることが発見された。具体的には、呈示されている触覚刺激の運動範囲が拡張するなどの錯覚が報告された。このような錯覚を応用し、仮想空間における感覚刺激の新しい呈示手法の開発などが期待されたことから、主観評価による錯覚の強度と脳機能計測による客観指標での評価について比較検討を行った。結果として、被験者毎に体験される錯覚の表現が異なることや、脳血流の反応に個人差が多く見られることなどから、さらなる評価方法の検討が必要であることが示唆された。 本研究で得られた知見は、身体感覚に着目したインタフェースの具体的な構築において、脳機能計測の結果をフィードバックすることによるコンテンツ呈示手法などへの応用が期待された。
|