研究概要 |
本研究の目的は,先行事例の事例研究をもとに,大学図書館が実施する学習・教育支援について次の課題を検討することにある。 (1)教育活動を背景として,大学図書館がどのような学習・教育支援を実施しているのか。 (2)教育活動を背景として,大学教員と図書館員がどのように連携を構築しているのか。 (3)教育活動を背景とした大学教員と図書館員の連携の構築に影響を与える要因は何か。 平成18年度までに,上記の3つの観点から,アーラム・カレッジの調査(5回)を実施し,データを分析した。平成19年度には,アーラム・カレッジの調査結果の一部を論文として公表するとともに,ミシガン大学の1次調査(平成16年5月に実施),2次調査(平成18年11月に実施)に続く追跡調査を実施した(平成19年12月)。追跡調査では,フィールド・ライブラリアン,フィールド・ライブラリアンに支援を受けた複数の教員,フィールド・ライブラリアンの設置に携わった図書館の課長に聞き取りを行ない,関連する内部資料を収集した。現在,収集したデータをもとに,ミシガン大学の研究の成果を記述的ケース・スタディ(課題(1)及び(2)に該当)として公表するための準備を進めている(平成20年度中の投稿を予定している)。これと並行して,アーラム・カレッジのケース・スタディについて,グラウンデッド・セオリー・アプローチのパラダイム・モデルを枠組みとして,主題分析(課題(2)及び(3)に該当)を進めている(平成20年度中の投稿を予定している)。
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