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ミナミハンドウイルカの群れの維持機構

研究課題

研究課題/領域番号 18700256
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 認知科学
研究機関京都大学

研究代表者

森阪 匡通  京大, 理学(系)研究科(研究院), 研究員 (00422923)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードミナミハンドウイルカ / ホイッスル / 音源音圧 / 水中マイクアレイ / 音源定位 / コミュニケーション / 生物音響 / 背景雑音
研究概要

ミナミハンドウイルカの社会を、音声を軸に明らかにしていくために、本年度はイルカのホイッスルが発せられた位置を特定できる、水中マイクアレイシステムの開発と使用を行った。2006/6/30に静岡県清水港にて水中マイクアレイシステムの展開実験およびチェックを行い、2006/7/8から/16に、東京都御蔵島村にて水中マイクアレイシステムを用いた予備実験およびイルカの音声の収録を行った。水中マイクアレイシステムは6mの竿を水中にて3次元に組み、そこに4つの水中マイクを3次元的に配置したものである。収録したホイッスルは110音、うち4つの水中マイクで録音できたものが63音。このうち、録音状態がよく、位置特定を行うことができたものが25音であった。水中マイクからの距離は平均で12.6m(SD:8.48m)であり、測定した時点での音圧の平均は1.49Pa(SD:1.56Pa)であった。海中およびアレイシステムの出す雑音は大きく、この影響を引くために、ホイッスルが発せられる直前、または直後の背景雑音の大きさ[Pa]を測定し、ホイッスルそのものの音圧を計算した。さらに水中マイクからの距離を用いて、水深15m、音速1500m/sの時のTL(伝搬損失)を計算し、これより音源での音圧レベルを推定し、平均144.7dB re 1μPa(SD:8.23dB)であった。これは先行研究の3つのマイクを用いた推定で得られた154.4dB re 1μPaよりも低い値であった。また、雑音スペクトルレベルは77.0dB re 1μPa^2/Hz(SD:6.39dB re 1μPa^2/Hz)であり、背景雑音が高くなると、その際発せられるホイッスルの音圧レベルも高くなっていた(F(1,21)=11.6,p<0.01)。残念ながら識別率が39.7%(25/63)にとどまった理由として、(1)水中マイクの配置場所に問題があったため(2)アレイシステム自体が出す、きしみ音が大きかったため(3)イルカの位置が遠く、さらに他の船舶の音が大きかったため、が考えられる。また、先行研究より低い音圧レベルであったのは、実際より手前に推定してしまう傾向にあったためではないかと考えられる。今後は水中マイクの位置を含めたアレイシステムの構造自体を再考したい。

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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