研究課題/領域番号 |
18700313
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
熊田 竜郎 浜松医科大学, 医学部, 助教 (00402339)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | FRET / 細胞移動 / カルシウムイオン / 塩素イオン / 大脳皮質 / 神経発生 |
研究概要 |
未熟な神経細胞は発達過程においてその細胞が最終的に位置取る特定の場所へ移動するが、その際に移動している細胞は移動に特異的な細胞内のシグナル伝達系を持つことが知られる。本申請課題では、大脳皮質の錐体細胞の移動時における細胞内シグナルとしての細胞内イオンの変化を調べることを試みた。 異所性遺伝子産物により構成されるFRET型インディケーターは、遺伝子の発現している間、安定して長時間に渡り細胞内イオン変化塗捉えられることと考えられる。そこで、胎生14日齢のICRマウス胎仔の脳室内にFRET型Ca^<2+>インディケーターであるyellow-cameleon遺伝子あるいはCl^-インディケーターであるclomeleonを発現するプラスミドDNAを注入後、子宮内電気穿孔法を用いて脳室周囲の神経前駆細胞にDNAを導入し、移動中の大脳皮質・錐体細胞のイメージングを行った。胎生17日齢のマウスから前脳スライスを作製し、Yellow-cameleonを発現する神経細胞を経時的にFRET観察したところ、GABAに反応する様子を観察できたが(昨年度に報告)、細胞移動時における自発的な変化は微細なため解析することが困難であった。そこでYellow-cameleonによる未熟な神経細胞のイメージングは、GABAなどの細胞外因子の影響を調べる手段として用いて、自発的なCa^<2+>の変動については既存の蛍光指示薬を用いたイメージング法にて観察を行っている。また、Clolueleonを発現する細胞については未熟な神経細胞内でのCl^-変動を検出することができなかった。しかし、コントロール実験の中で、他の細胞の移動時に変化しうることを見出し、別の申請課題として研究が発展している。未熟な神経細胞でイメージングをするためには、よりダイナミックレンジの大きいインディケーターの開発も視野に入れて研究を行う必要がある。
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