研究課題
若手研究(B)
本申請課題のための実験設備を整えた。国内ではまだ普及した実験法となっていないジャクスタセルラー記録法/標識法のために、電極をはじめ各実験機材を最適化し、非常に高い成功率で実験を遂行できるようになった(この実験法は他の研究室では成功率があまり高くない)。さらに標識を強くするためにTSA法(Tyramid signal amplification法)を採用し、さらにその実験条件を検討し最適な条件を確立した。その結果、単一細胞レベルで記録を行ったニューロンの樹状突起と軸索の形態を非常に良く可視化することが出来、本申請課題の目的である視床一大脳皮質投射ニューロンの軸索の形態を解析できる状態になった。ヒゲ刺激を行うためのピエゾ刺激装置を制作した。板状のベンダー型ピエゾ素子にスティックを取り付けひげを押せるようにした。ピエゾ素子を軸に取り付け、それをマニュピレータで保持することによって空間的に自由な角度、位置にピエゾ素子を設置することができるようにした。実験動物を固定する脳定位固定装置にも工夫し固定した動物のひげをピエゾで刺激できるようになった。また、レーザー変位計を用いてピエゾの動きを観察しながらピエゾ素子を動かす電流を工学的に検討し、最適な刺激を作る装置を作り上げた。以上のセットアップにより効率的にサンプルが集まり論文作製に十分な解析ができるような状態になった。本申請課題に密接に関係する研究として、三叉神経核主感覚核のニューロンに対して抑制性の入力があり、それが中間亜核由来であることを示した。その成果を学術論文として発表した。(Furuta, et. al., 2008, J. Neurosci., 28: 1789-1797)
すべて 2008 2007 2006
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (10件)
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