研究課題/領域番号 |
18700344
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
篠原 良章 理化学研究所, 平瀬研究ユニット, 研究員 (10425423)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 海馬 / 脳の左右差 / グルタミン酸受容体 / 左右差 / マウス |
研究概要 |
代表者は海馬のCA1錐体細胞のapical dendriteで、右と左の海馬で同側のCA3領域から受ける投射を比較した場合、左側のシナプスにはNR2Bサブユニットが、右側のシナプスにはGluR1サブユニットが、それぞれ逆側と比較して1.5倍多いことを見いだした。(但し、両側CA3からの投射を合わせるとその差は検出できない)当該研究の業績については現在投稿中であり、脳の左右差については心理学的な研究はたくさんあるが脳の分子から差を見いだそうという研究はほとんどないため、代表者の研究は分子と高次機能の差を埋める研究成果になると考えている。 さらに、このNR2BとGluR1の量の相反関係は、左右の軸を比較したときにだけ見いだされるわけではなく、1個1個のシナプスでも、GluR1が多いシナプスではNR2Bが少なく、その逆も成り立つと考えられる。この仮説を検証するためにSDS freeze fracture replica labeling (SDS-FRL)法を用い、1つのシナプスからレプリカを2つ作成してGluR1とNR2Bの抗体で免疫染色を行った。すると、予想したように、単一シナプスでもGluR1とNR2Bに優位な逆相関が見られた。一方、他の主要なグルタミン酸受容体のNR2AサブユニットとNR2Bサブユニットでは相関はなく、NR2Aの左右の分布差も見られなかった。脳のグルタミン酸受容体同士の量的相関を示した研究としても、当研究は初のものであると考えている。
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