研究課題/領域番号 |
18700348
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
小曽戸 陽一 理化学研究所, 非対称細胞分裂研究グループ, 研究員 (50425625)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 神経発生 / 脳形成 / 細胞培養 / 細胞極性 / 増殖と分化 / 神経上皮細胞 / 神経前駆細胞 / コラーゲン培養 / 神経再生 / 非対称分裂 |
研究概要 |
胎生期脳の神経細胞の前駆細胞である神経上皮細胞を解析する際に、生体内では様々な細胞種が混在する。神経上皮細胞からの神経発生に影響を与える主な因子として、細胞間のシグナル伝達、また細胞がおかれる空間的配置が重要であることが考えられるが、この両者の働きをin vivoの実験系で明確に分離することは困難であり、そのうち一方を独立にコントロールできるin vitroの実験系が不可欠である。この目的のため、本研究では神経上皮細胞の運命決定に重要なapical-basalの上皮極性が保たれる管状の培養系を新規に構築することが目的とされた。 申請者は、均一系を用いて細胞本来の性質を観察するために、新規培養系の確立を行った。神経発生が起こりつつあるマウスの10.5日胚の頭部から神経上皮細胞を調製し、コラーゲン培地中にて包埋培養する。次にコラーゲン中で培養されている組織塊を分離し、神経管の空間を反映した単層の閉じた培養系となる、内側表面を細胞外基質にてコートしたチューブ内に導入した。培養後、神経上皮細胞、神経細胞を含む組織に対し、増殖、細胞分裂、神経細胞、アポトーシス、apical膜、basal膜を示すマーカーを用いた免疫染色を行うことで、この培養系がin vivoの神経細胞生成を反映しているかを評価した。この結果、本培養法では神経上皮細胞の上皮極性が正常に保たれること、さらに細胞分裂、神経細胞への分化も観察された。この研究により、神経上皮細胞の増殖・分化を培養系において観察する新規手法の確立が行われた。
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