研究課題/領域番号 |
18700391
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
川道 穂津美 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80363042)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 生理学 / 生体分子 / タクパク質 / プロテオーム / 循環器・高血圧 / 蛋白質 |
研究概要 |
蛋白発現・精製法、アクチンフィラメント-ミオシンの滑り速度測定法(in vitro motility assay)などの分子・細胞生物学的手法を駆使して、血管異常収縮(=Ca^<2+>非依存性のアクチンフィラメント-ミオシン滑り速度の増加)におけるシグナル分子の役割をリアルタイム可視化解析により検討した。具体的な実績は以下の通りである。 (1)リコンビナント蛋白発現系(バキュロウイルス-昆虫細胞Sf9)を用いて、非常に困難とされているリコンビナント平滑筋ミオシンを活性のある形で発現、精製した。 (2)血管の異常収縮のシグナル伝達系の鍵を握る分子であるROKでミオシンをリン酸化することに成功した。リン酸化は、SDS-PAGE電気泳動とProQ Diamond染色で確認した。 (3)ROKでリン酸化された上記のミオシフンを用いて、ミオシンとアクチンとの滑り運動(=血管の異常収縮)をカルシウム非存在化で、リアルタイム可視化解析することに成功し、その速度解析を行った。この滑り運動が起きたことは、スキンド血管組織でカルシウム非存在化でのROKタンパク質投与時の収縮結果(JBC, 1997)を純粋なin vitro の系でも再現できたことを意味する。また、滑り運動速度はカルシウム依存性の正常収縮時の滑り運動速度とほぼ同じであった。 これらの成果は、日本生物物理学会(2007年3月)、日本生理学会(2008年3月)で学会発表し、非常に高い評価を得た。 よって、本研究課題は、順調に遂行された。なお、本研究は、山口大学組換えDNA実験安全委員会の承認および山口大学動物実験規則に基づく動物実験委員会の承認を得ている。
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