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ストレス負荷が引き起こす行動変化におけるシナプス分子X11Lの機能

研究課題

研究課題/領域番号 18700403
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 実験動物学
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

佐野 良威  理化学研究所, 行動遺伝学技術開発チーム, 研究員 (90415175)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードストレス
研究概要

複雑化した社会や不安な情勢を反映しストレス負荷は増大し、誰もがストレスを原因とする精神病を患う危険にさらされている。脳内において負荷されたストレスに対し情報処理が行われるが、その分子基盤に関する解明は進んでいない。その原因の一つには適切なモデルマウスがいないことが挙げられる。
研究代表者等のこれまでの研究により、アダプタータンパク質XllLの遺伝子欠損変異マウスが、明らかな活動量の低下、不安の亢進、記憶学習能力の低下、精神疾患様行動を示さないにもかかわらず、比較的不安のレベルが低い環境下において葛藤状態を解消するための行動が低下していること、更には競争環境下において社会的に劣位になることをみいだした。本年度は、その分子機構を明らかにするために研究を進めた。前年度に観察された変異マウスでの脳内モノアミン量の異常に関して、さらに詳細な領域毎に比較した。また、受容体、輸送体などのモノアミン量を制御しうる分子群の量を定量的PCRにより解析したが、変異マウスと野生型マウスの間で変化している分子はなかった。量的な変化は観察されなかったが、モノアミン量の変化と一致する受容体の機能異常が変異マウスにおいて観察された。また、変異マウスとテトラサイクリンシステムを使用したマウスを用いてXllLを時間、場所依存的に発現させることにより、変異マウスでの行動異常が部分的に回復した。これらの成果は脳内におけるストレスなどの外界からの刺激に対する情報処理機構においてXllLがモノアミンシステムを介して重要な役割を果たすことを示唆する。また、Xl1L遺伝子欠損変異マウスが、それらの機構を解析する為の有効なモデルマウスになると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Enhanced amyloidogenic metabolism of the amyloid beta-protein precursor in the X11L-deficient mouse brain.2006

    • 著者名/発表者名
      Sano Y, Syuzo-Takabatake A, Nakaya T, Saito Y, Tomita S, Itohara S, Suzuki T
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 281(49)

      ページ: 37853-37860

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Physiological Mouse Brain Abeta Levels Are Not Related to the Phosphorylation State of Threonine-668 of Alzheimer's APP2006

    • 著者名/発表者名
      Sano Y, Nakaya T, Pedrini S, Takeda S, Iijima-Ando K, Iijima K, Mathews PM, Itohara S, Gandy S, Suzuki T
    • 雑誌名

      PLoS ONE 1

    • NAID

      120005158948

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

URL: 

公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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