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医用重粒子線CTにおける再構成画像の空間分解能向上に関する実験的評価

研究課題

研究課題/領域番号 18700443
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 医用システム
研究機関北里大学

研究代表者

村石 浩  北里大学, 医療衛生学部, 助教 (00365181)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード断層撮像装置 / 放射線治療 / 治療計画
研究概要

本申請では、医用重粒子線CTにおける再構成画像の空間分解能がどこまで到達可能であるかについて、実験的手法により総合評価を行うことを目的とした。なかでも、空間分解能低下の一番の要因として考えられている多重クーロン散乱によるボケの影響を、我々が提案中である重粒子線版FDR法を適用することにより補正可能であるかどうかについて、実験的に示すことを到達目標とした。平成19年度においては、平成18年度に引き続き、昨年度製作した大サイズ空間分解能評価ファントムを用いたCT照射実験を、放射線医学総合研究所に設置された重粒子線加速器HIMACを用いて遂行した。ここで、これまで我々は、我が国が世界に先駆けて推進中である「炭素線」を用いたがん治療の治療計画に注目し、「炭素線」によるCTシステムの評価を遂行してきた。一方で、本研究では、「被写体内において照射粒子が多重クーロン散乱により進行方向が曲げられることによるボケの現象を評価・補正」することを目的としていることから、その効果がより顕著に現れる「ヘリウム線」を用いたCT照射実験を今年度初めて遂行した。その結果、炭素線によるCT画像に比べてヘリウム線によるCT画像の方が空間分解能が顕著に低下していることが示された。すなわち、我々のシステムにより撮影されたデータにおけるボケの効果は、多重クーロン散乱が支配的であるという結果を実験的に得ることに成功した。また、これら両者の実測データに対して、昨年度提案した「ウィナーフィルターを考慮にいれた多重クーロン散乱補正付きFDR補正」の適用を現在行なっている最中であり、本手法により空間分解能低下の補正が可能な予備的な結果が出たところである。以上より、我々が考察中である重粒子線CTシステムでは、最終的に、X線CTに近い約1mmの空間分解能を達成することが可能であることが本研究により実験的に示された(IEEE Trans. Med. Imag.に論文投稿準備中)。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 飛程測定法による重イオン線CTの開発:光学系システムの改良2007

    • 著者名/発表者名
      村石浩, 他
    • 雑誌名

      医学物理 27(4)

      ページ: 92-93

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 高速重イオンCTの両質向上:wavelet変換によるノイズ除去2007

    • 著者名/発表者名
      高橋良幸, 村石浩, 他
    • 雑誌名

      医学物理 27(4)

      ページ: 94-95

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 重イオンCTにおける空間分解能の補正:ウィナーフィルタを考慮に入れたFDR法の適用2007

    • 著者名/発表者名
      村石浩, 他
    • 雑誌名

      医学物理 27(2)

      ページ: 141-142

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 重イオンCTにおける空間分解能の補正 : Geant4を用いた多重クーロン散乱によるボケ関数の導出2006

    • 著者名/発表者名
      村石 浩 他
    • 雑誌名

      医学物理 26・3

      ページ: 121-122

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] Heavy Ion CT System Based on the Measurement of Residual Range Distribution: Improvement of the Optical Detector System2007

    • 著者名/発表者名
      H. Muraishi, et. al.
    • 学会等名
      IEEE Conference 2007 - Medical Imaging Confere
    • 発表場所
      Hawaii, USA
    • 年月日
      2007-11-03
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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