研究課題/領域番号 |
18700516
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
岡田 桂 関東学院大学, 文学部, 講師 (90386657)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | スポーツ / 身体 / 男性性 / セクシュアリティ |
研究概要 |
スポーツ文化と男性性の結びつきに関して、昨年度から引き続き、主に19世紀のイギリスおよび英語圏を中心に研究・考察した。具体的には、文献による先行研究の分析と、イギリスで調査・収集した資料と情報を元に考察を行い、いくつかの業績としてまとめた。なお、当初予定していたアメリカでの参与観察は、大学における授業期間と重複したため行うことができず、研究計画前半部分にあたる、スポーツと身体、ジェンダーの歴史社会的考察を中心としたものに修正した。 上記の考察により、近代における文化としてのスポーツは、身体そのもののイメージを仲立ちとした強固な男性ジェンダー領域として成立し、現在もその価値観を色濃く反映したかたちで存続していることを明らかにした。また、スポーツが、身体による"行為"(実際の行為であれイメージとしての行為であれ)と強く結びついた数少ない文化領域であることから、スポーツ文化がジェンダーのみではなく、身体そのものと、そこから派生するセクシュアリティ自体のイメージに大きな規程力を及ぼしてきたことの一端も明らかにできた。これは、現在行われているスポーツ活動に担わされたジェンダーと身体のイメージの恣意性を客観化し、よりニュートラルなスポーツ活動参加を促す上での理論的な視座となるはずである。 また、スポーツ的活動と身体イメージに関する問題意識のうち、19世紀末から20世紀初頭の事例に関しては、主に「身体文化(physical culture)」に関する考察としてまとめており、これらは従来の研究で看過されがちな領域であったため、スポーツ研究、身体研究双方に対して一定の研究貢献となると考えられる。
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