研究課題/領域番号 |
18700596
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 西九州大学 |
研究代表者 |
安田 みどり (隈本 みどり) 西九州大学, 健康福祉学部, 准教授 (20279368)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | カテキン / 鉄イオン / 銅イオン / 錯体 / 抗酸化性 / 哲イオン / HPLC / 酸化反応 |
研究概要 |
これまでのin vitroの研究により、カテキンと金属イオン(鉄および銅イオン)とがpH>6において1:1(mol/mol)で錯体形成反応が起こること、金属イオンがカテキンの抗酸化性に影響を及ぼすことを明らかにした。そこで、本研究では、生体内での(-)-エピガロカテキンガレート(EGCG)の抗酸化性に及ぼす鉄イオンの影響を調べることを目的とした。7週齢のWister系雄ラットを1週間予備飼育後、コントロール群、EGCG群、鉄イオン群、EGCG+鉄イオン群の4群に分け、それぞれ、蒸留水、100mg/BWkg(0.22mmol/BWkg)のEGCG、61mg/BWkg(0.22mmol/BWkg)の鉄イオン(FeSO_4)、前述の量のEGCG及び鉄イオンを経口投与した。経口投与2時間後、EGCGおよびEGCG+鉄イオン群の血漿中にEGCGが検出された。FRASフリーラジカル分析装置(アイテック株式会社)にて、血漿中の酸化ストレス度および抗酸化性を測定した結果、酸化ストレス度はEGCG群、EGCG+鉄イオン群が少なく、抗酸化性はEGCG+鉄イオン群が最も多くなった。また、チオバルビツール酸(TBA)法による血漿中の過酸化脂質の定量を行った結果、EGCG+鉄イオン群、EGCG群がコントロール群に比べて有意に過酸化脂質が少ないことが明らかになった。これまでのin vitroの研究では、鉄イオンはEGCGの抗酸化性を低下させたが、in vivoでは、鉄イオンはEGCGの抗酸化性にはあまり影響しないことが明らかになった。つまり、経口前にはカテキンと鉄イオンとが結合して錯体を形成したが、経口後、生体内でその結合がはずれることで、本来のEGCGの抗酸化性を発揮することができたのではないかと考えられる。
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