研究課題/領域番号 |
18710001
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木村 詞明 北海道大学, 低温科学研究所, 学術研究員 (20374647)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 海水 / 衛星リモートセンシング / マイクロ波放射計 / 南極海 / オホーツク海 / 海氷 / 北極海 / 衛星リモートセンシグ |
研究概要 |
人工衛星搭載のマイクロ波放射計DMSP SSM/IおよびAqua AMSR-Eによる観測データを用いて海氷漂流速度を導出するためのアルゴリズム開発・改良を行い、高精度な毎日の海氷漂流速度データセットを作成した。さらに、それを用いて海氷変動の年々変動メカニズムを解明するための解析を行った。 1.南極海の海氷面積の変動メカニズムの海域による違いを明らかにした。その違いは氷縁での海氷生成が起こる期間の長さと、その間の氷縁での生成量で特徴付けられることが分かった。南極海の海氷面積の年々変動は小さいが、それは氷縁での熱力学的条件の年々変動、主に表面水温の変動が小さいことが原因であることが示された。 2.AMSR-Eデータから計算した毎日の海氷漂流速度を用いて、オホーツク海における海氷移流の計算と結果の検討を行った。結果の妥当性の検証のために可視画像から目視で海氷盤の移動の追跡を行った。その結果との比較から、AMSR-Eデータから計算した漂流速度は数十キロメートルスケールの海洋性の渦や幅の狭い速い流れを捉えきれていないことが分かった。一方で、それらの細かいスケールの現象は海氷の南下に重要な役割を果たしていることが分かった。特に樺太南部に発生する時計回りの渦の有無が北部からの海氷の南下経路の年変化を大きく左右することが分かった。 3.AMSR-Eデータから計算した海氷漂流速度を用いて、広域規模での海氷域の変動を可視化することを試みた。海氷域上に粒子を格子状に密に配置し、その移動を動画で示すことにより、風と海流からの力だけでなく、海氷域内部の応力と考えられる力によって海氷域が複雑な動きをしていることが分かった。
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