研究課題/領域番号 |
18710013
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 久 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80326636)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 環境計測 / 地球温暖化 / マイクロセンサ / メタンガス / 嫌気性廃水処理 / グラニュール / 水素ガス |
研究概要 |
現在までの多数の研究により、温室効果ガス(GHG)の排出が地球温暖化を促進することは明らかであるが、自然界におけるGHG消長過程の詳細については明らかにされていない。そこで本研究ではGHGの一つであるメタンガス(CH_4)測定用マイクロセンサを開発すること、これを用いて嫌気性廃水処理リアクターで生成されているCH_4濃度を測定することを目的とした。 H18年度にCH_4測定用マイクロセンサを開発した。H19年度はCH_4測定用マイクロセンサの検量線を作成した。作製した全てのCH_4測定用マイクロセンサは、検出電流値がCH_4濃度に比例して変化した。代表的なマイクロセンサのCH_4濃度と検出電流値の近似曲線はy=-205x+5194であり、R^2=0.9633と相関は高かった。応答時間は濃度変化が大きい場合は数分、嫌気性廃水処理リアクター内に形成された微生物集塊(グラニュール)内のCH_4濃度を測定する場合には約60秒であった。 これらマイクロセンサを用いてグラニュール内の濃度プロファイルを測定した。その結果、H_2生成反応およびH_2消費反応はともにグラニュール表層(厚さ数100μm)で、CH_4生成反応は中層および深層で生じていることが明らかとなった。さらに、グラニュール汚泥の培養条件(酢酸、H_2および炭酸濃度)を変化させて内部のH_2およびCH_4濃度を測定した。酢酸濃度を変えた実験から、H_2資化性CH_4生成反応はグラニュール中層で、酢酸資化性CH_4生成反応はグラニュール深層で生じていることが明らかとなった。H_2濃度を増大させた結果、CH_4生成速度は増大した。炭酸濃度の増大に伴いH_2濃度は低下し、CH_4生成速度は増大した。H_2濃度は並行して開発したH_2測定用マイクロセンサにて測定した。グラニュール内にはCH_4酸化細菌が存在しなかったため、生成されたCH_4は全てグラニュール外に放出された。
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