研究課題/領域番号 |
18710018
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
横畠 徳太 国立環境研究所, 地球環境研究センター, NIESポスドクフェロー (20391170)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 気候モデル / 地球温暖化 / 気候システム / 気候変動 / 将来気候予測 |
研究概要 |
本研究の目標は、異なる気候感度を持つ気候モデルの複数のモデルバージョンを用いて大規模火山噴火に対する気候応答実験を行い、観測と比較することにより、気候感度の不確実性に制約を与えることである。本研究で使う予定であった東京大学気候システムセンター(CCSR)/国立環境研究所(NIES)/地球環境フロンティア研究センター(FRCGC)全球大循環気候モデルの将来気候予測の結果が異なる複数のバージョンは、大気混合層海洋結合モデル(大気に厚さ50mほどの簡略化海洋を結合させたモデル)であった。昨年度の解析によって大気混合層海洋結合モデルでは海洋による熱吸収過程が正しく再現されないため、現実的な火山噴火応答を得ることができないことがわかった。このため、英国気象局ハドレーセンターによって開発された大気海洋結合モデル(海洋の物理過程を陽に解いたモデル)の結果の解析を行った。将来気候予測の結果が異なるモデルバージョンによる20世紀気候再現実験において、大規模火山噴火が起こった後の寒冷化に着目した。これまでの解析では、将来の気候変化が大きい(同じ二酸化炭素濃度変化を与えた場合、より温暖化が進む)と予測するモデルほど、火山噴火応答が大きくなる(火山噴火後の寒冷化が大きくなる)という単純な関係は確認できていない。モデル実験によるシグナルとノイズの問題と関係すると考えられるため、さらに解析を進めている。 また本研究のもうひとつの目的は、申請者らが開発した解析手法を用いて、CCSR/NIES/FRCGC気候モデルの複数のバージョンが異なる将来気候予測を与える理由について調べることである。解析の結果、二酸化炭素増加した際の下層雲の振る舞いが重要であることが明らかになった。得られた結果を現在論文にまとめている。
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