研究課題/領域番号 |
18710066
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境技術・環境材料
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
青山 忠 日本大学, 理工学部, 助手 (90349960)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 担持試薬 / 酸・塩基共存反応 / ワンポット反応 / 環境低負荷反応 |
研究概要 |
現在までに我々は、担持試薬を用いたワンポット二段階合成に成功しており、その過程でワンポット三段階反応の可能性をはじめて見出した。本研究は、ワンポット三段階反応を確立し、多くの基質を用いて合成反応として成り立つことを明確化することを目的とし、β-ジケトン類をアルミナ担持炭酸ナトリウムを用いて脱アセチル化し、ついでシリカゲル担持チオシアン酸カリウムでチオシアネート化した後にアルミナ担持アミン酢酸塩でチアゾール環を得る3つの反応を同一容器内で連続して行い、医薬の分野で重要な化合物の一つである2-アミノチアゾール類のワンポット合成を検討した。 担持試薬Na_2CO_3/SiO_2、KSCN/SiO_2およびRNH_3OAc/Al_2O_3を用いることで、α-プロモ-β-ジケトン類から、現在までに報告されていない無機固体担持試薬を用いたワンポット三段階反応を経由して、19種類のアミノチアゾール誘導体の合成を6hという短時間で達成する事が出来た。この反応系は段階的に反応を行った場合よりも効果的に進行し、総収量が向上した。反応性は用いるジケトンのα-位の置換基に大きく影響を受ける事が明らかとなった。 本研究では、複数の無機固体担持試薬を同一容器内に共存させると複数の反応場を容器内に存在させることが可能となり、多段階の反応を連続して行うことが可能となることを明らかにした。この無機固体を用いたワンポット手法は、より簡便に、より選択的に、よりクリーンに反応を行うという現代有機合成の目標に見合う有効な手法であると考えられる。またこの手法をさらに応用することで、より複雑な、より多段階の反応もワンポットで行うことが出来るものと考えられる。
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