研究課題/領域番号 |
18710095
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 明治大学 (2007) 東京工業大学 (2006) |
研究代表者 |
渡辺 友亮 明治大学, 理工学部, 准教授 (30345392)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ナノカプセル / ナノ磁性体 / 溶液プロセス / グラファイト / ナノ金属 / 金属ナノ粒子 / アーク放電 / 高周波 / 磁性体 / ナノ粒子 / カーボン / ナノカーボン / 液相法 |
研究概要 |
本研究課題ではエタノールを溶媒とした新しい液相放電合成法により、ニッケル金属ナノ粒子内包カーボンを直接作製することに成功した。反応は常温常圧の窒素雰囲気下で40KVppの高電圧高速パルスを一対のニッケル電極間に印加して行った。その後反応溶液をろ過し不純物を取り除いた後遠心分離器を用いて磁性金属内包ナノ粒子を分離した。以上の操作により得られたナノカプセルの透過電子顕微鏡観察によれば、生成したナノカプセルは直径20-30nm程度の大きさであることが確認された。内部のニッケル金属ナノ粒子を覆っているグラファイト層は透過電子顕微鏡観察の結果3-4nmであることがわかった。さらに表面を覆っているグラファイト層の層間隔は0.34nmであることがわかり、これはグラファイトの相関距離と一致することが確認された。得られたナノカプセルを塩酸に分散させ、加熱させる耐薬品性試験を行った結果、本研究で作製した金属内包カーボンナノカプセルは高度な安定性を示し、内部のニッケル金属ナノ粒子は完全に薄いグラファイト層で覆われていることが確認出来た。耐薬品性試験後の各種磁気特性試験の結果、内部のニッケル金属ナノ粒子は磁気特性を失っていないことが確認され、さらに260℃でアニールしたものについては磁気特性の向上が見られた。本試験の結果280℃以上の加熱によって表面のグラファイト層は破壊されると結論づけられた。得られたナノカプセルは依然として収率が悪いため、今後も引き続き精力的な研究を行い、大量合成を実現する必要がある。
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