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染色体サブテロメア領域の多様性と進化に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18710165
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 基礎ゲノム科学
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

黒木 陽子  理化学研究所, 比較システム解析研究チーム, 研究員 (10344037)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードサブテロメア / 比較ゲノム解析 / クローン地図 / 21番染色体 / FISH解析 / 高精度配列決定 / チンパンジー
研究概要

本研究では、霊長類のサブテロメア領域の比較ゲノム解析を行い、種間で保存された領域と種特異的な領域を識別し、それぞれの領域に位置する遺伝子の同定、遺伝子と表現型との関連性を明らかにすることを目的として研究を行なった。
本年度は、昨年度に引き続き、ヒトとチンパンジーの比較解析、特に、チンパンジーのサブテロメア領域の詳細な解析を行った。昨年度の解析から、チンパンジー21番染色体のサブテロメア領域の構造は、ヒトに比べて160kbほど長いことが明らかになっていた。そこで、チンパンジーで拡張している領域のゲノム配列を用いて相同性検索を行ったところ、ヒトの9番、10番、2番染色体の一部と高い相同性を示すことがわかった。さらに、この領域の配列の反復配列の分布を調べたところ、SINEやLINEなどのレトロトランスポゾン由来の散在性反復配列に加え、様々な種類のサテライトリピートの存在が明らかになった。また、チンパンジーで拡張した160kbの領域における、遺伝子の有無を明らかにするため、この領域のゲノム配列を用いてアノテーションを行ったところ、ヒトの糖鎖転移酵素をコードする遺伝子と相同性を示す領域を見出した。この遺伝子が、チンパンジーにおいて発現しているかどうかを明らかにするため、チンパンジー由来の培養リンパ芽球からmRNAを抽出し、 RT-PCRにより発現性を調べた。その結果、PCR産物が得られ、チンパンジーのリンパ球において、ヒトの糖鎖転移酵素ホモログが発現していることが示唆された。本研究から、チンパンジーサブテロア領域に見いだされた糖鎖転移酵素遺伝子ホモログが、ヒトとチンパンジーの表現型の相違に関与している可能性が明らかになり、この遺伝子の機能解析を進めることにより、サブテロメア領域に位置する遺伝子のヒトとチンパンジーそれぞれに及ぼす分子遺伝学的な意味づけができると期待される。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ヒトーチンプY染色体の常染色体よりも速い進化2007

    • 著者名/発表者名
      黒木陽子, 藤山秋佐夫
    • 雑誌名

      生物の科学 遺伝 別冊 20

      ページ: 138-143

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Reply to "Has the chimpanzee Y chromosome been sequenced?"2006

    • 著者名/発表者名
      Yoko Kuroki, et al.
    • 雑誌名

      Nature Genetics 38

      ページ: 854-855

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ヒトとチンパンジーのY染色体比較解析から見出された雄特有のゲノム進化2006

    • 著者名/発表者名
      黒木陽子, 藤山秋佐夫
    • 雑誌名

      医学のあゆみ 218・3

      ページ: 237-238

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 霊長類サブテロメア領域のゲノム多様性解析2007

    • 著者名/発表者名
      黒木 陽子
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会第52回大会
    • 発表場所
      東京、京王プラザホテル
    • 年月日
      2007-09-13
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Comparative analysis of chromosome 21 subtelomeric regions between human and chimpanzee2007

    • 著者名/発表者名
      Yoko Kuroki
    • 学会等名
      The biology of genomes
    • 発表場所
      Cold spring harbor laboratory, New York
    • 年月日
      2007-05-09
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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