研究課題/領域番号 |
18710196
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物分子科学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
石渡 明弘 理化学研究所, 伊藤細胞制御化学研究室, 専任研究員 (70342748)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 糖タンパク質 / 細菌 / Campylobacter jejuni / Bacillosamine / Pseudaminic acid / 立体選択的グリコシル化反応 / 糖アスパラギン |
研究概要 |
細菌由来の糖、及び含有糖鎖の医学、生物学的な重要性と特異な構造から、特に最近、C.jejuniより見い出された希少糖のBacillosamine(Bac)や、Pseudaminic acid(Pse)の合成研究を行こととし、安定な供給を行う目標である。そして含有糖鎖等の構築を行う計画であります。それら希少糖、糖鎖及び複合糖質が人にはない構造であるので、抗菌剤の新規ターゲットとして、特にその生合成に注目致しております。糖鎖、及び基質となる複合糖質プローブの調製に向け、本年度は昨年度の結果を受け、主として以下の3テーマについての検討を遂行致しました。 1.希少糖の合成法の確立 昨年度合成したBacに加え、本年度はPse類の化学合成検討を行った。1)窒素官能基の導入、2)デオキシ糖への還元反応、各種窒素上の官能基の変換法3)3炭素増炭反応を攻略する必要があるが、天然の中間体を経由する合成ルートを確立することに成功した。 2.希少糖を含む糖鎖の合成検討 C.jejuniより見い出されたBac類含有糖鎖7糖の合成検討を行った。その鍵となるα-N-アセチルガラクトサミンの構築に、昨年度見いだしているペンタフルオロプロピオニル基を利用した簡便かつ立体選択的グリコシル化反応を利用し、連続するα-N-アセチルガラクトサミン構造の構築を行った。そしてBac類含有糖鎖7糖の立体選択的化学合成に世界で初めて成功した。 3.リン脂質部分の合成法の確立 Bacを含む糖鎖の糖供与体としては糖脂質として存在する。そこで日本国内では購入不可能なバクテリアのプレノールの合成に成功した。ピロリン酸エステルヘ誘導することで、糖鎖生合成基質側解析プローブとして糖タンパク質への変換を種々検討可能である。 なお、寄生虫由来糖タンパク質糖鎖合成検討も行い、種々N-結合型糖鎖の合成に成功した。真核生物に加え原核生物の糖タンパク質糖鎖部分構造の立体選択的かつ効率的合成法の開発研究にも成功しており、合わせて基質として利用を計画している。
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