研究課題/領域番号 |
18710204
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
原田 真見 北海道大学, 大学院・メディア・コミュニケーション研究院, 講師 (40348298)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ニュージーランド / 地域研究 / 女性史 / メディア / 女性雑誌 |
研究概要 |
平成19年度は、資料分析及び18年度の調査を補足する形での資料収集を行った。 1.調査:主にオークランド大学図書館において、18年度に収集し切れなかった雑誌/新聞記事・政府関連資料・女性史/社会史関連の論文の収集に当たった。また、日本国内では入手・検索が難しいオセアニア史関連のジャーナルを直接検索・論文収集を行い、研究対象時代である1960年代以降のニュージーランドにおける家族分析の動向を網羅することができた。 2.資料整理・分析:TVが完全には普及していなかった1960年代のニュージーランドにおいて、女性雑誌は重要な視覚的メディアとして一般女性たちのネットワーク作りに寄与していた。夫婦間における家事に対する意識のずれについて考察した最近の研究では、70年代の女性解放運動を越えてもなお現代に至るまで特定の男女別役割意識が維持されていることが示唆されている。現代に連なる「女性のあり方」は、記事・広告・そして特に活発であった投書を通じて、女性雑誌という「コミュニティ」で60年代に構築された言説に端を発している部分が大きい。国土に拡散した人口、(当時から)女性編集者を中心とした誌面づくりといった特徴ゆえに、雑誌というメディアが生み出す女性同士のつながり即ち「コミュニティ」の影響力は日本の雑誌等と比べても大きかったことが伺われる。 3.発表等:本研究の分析を踏まえ、津田塾大学英文学科研究会"都市・女性・モダニティ"(2007年6月)に招待された際、ニュージーランドの女性雑誌に見られるコミュニティ性についての発表を行った。また、同月、日本ニュージーランド学会シンポジウムのコメンテーターとして、雑誌等に見られる母性について紹介を行った。
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