研究課題/領域番号 |
18720051
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 日本大学 (2007) 椙山女学園大学 (2006) |
研究代表者 |
佐藤 至子 日本大学, 文理学部, 准教授 (70329639)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 近世文学 / 戯作 / 合巻 / 登場人物 |
研究概要 |
前年度に引き続き、合巻資料の調査・収集とデータベースの作成を行った。 データの採取は、収集した原典ないし複製、また原典所蔵機関で直接閲覧した資料から行った。最終的に、18年度・19年度の2年間で合計約600点の合巻についてデータを採取することができた。 データベースの項目は、所蔵先・書名・書名よみ・作者・刊年・丁数・世界・人物の各項である。データはエクセル形式である。 具体的な研究成果として、19年度は2本の研究論文を発表した。「合巻『吉皐染扶桑初鶏』について」(「国語と国文学」第85巻2号、平成20年2月)では、草稿本のみが伝存する合巻『吉皐染扶桑初鶏』を分析し、いわゆる「慶安太平記もの」と「七草四郎もの」の流れを汲む作品であることを明らかにした。「幕末の長編合巻における主人公と妖術」(「語文」第130輯、平成20年3月)では、幕末期の長編合巻3点について、主人公の造型に謀叛人・孤児といった共通点が見られることと、作中で主人公があやつる「妖術」には作品ごとに特色が見られることを述べた。 これらは、主たる分析対象は幕末の合巻であるが、作品を構成する「世界」や主人公の設定などは、源流をそれ以前の短編合巻に求めることができる。このことについて調べる際に、本研究によって作成したデータベースを活用した。 現時点では、データベースに複数の機関に所蔵されている同一の作品について重複して収集・入力したデータがいくつか混じってしまっている。今後はそうした重複データを確認・整理し、データベースとして使い勝手のよいものへ修正していく予定である。
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