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文化の社会学的方法による上演分析-A・ウェスカーと戦後英国階層問題-

研究課題

研究課題/領域番号 18720071
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関釧路公立大学

研究代表者

大貫 隆史  釧路公立大学, 経済学部, 准教授 (40404800)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードイギリス演劇 / 英米文学 / 演劇学 / 文化の社会学 / アーノルド・ウェスカー
研究概要

本研究は,第二次大戦後英国に登場した,いわゆる「ニューウェイフ(New Wave)」と呼ばれる劇作家の中でも,社会改良を掲げて大きな反響を呼んだアーノルド・ウェスカーを,その主たる対象とするものである。その際,階層問題などの社会的背景との関連性を明らかにすることで,また,ウェスカーに関係する作家達にも目を向けることで,分析の充実を図り,再評価を行うことを目指した。
二年目にあたる本年度では,ポピュラー・カルチャーの問題性を厳しく指摘し,否定的な立場を取るウェスカーが,聖別化もされていなければ,その一方で,大衆性の「烙印」を押されることのないような形の演劇を,どのように求めることになったのか,という問題を検討すべく,米国内アーカイヴでの調査資料を含む,ウェスカー関連資料の読解を行った。また,社会的背景と演劇作品の関わりを考察する上で,作品の「形式性」を慎重に検討するため,ウェスカーに限らず広く戦後英国の「社会的」劇作家一般という観点をとり,ウェスカー作品との関連性が強く指摘されるD.Edgar,Maydaysの分析を,本年度の研究目的に含まれる関連作家研究の一環として実施し,英国の「社会的」劇作家がその問題系を提示する際に共通して抱えると考えられる形式的問題点,つまり,悲劇的要素の抑圧とアイロニー形式の浮上という点について考察を深めた。この成果は,アメリカ演劇に対して応用されている文化の社会学的手法を,イギリス演劇に適用する際の妥当性を検討する際にも,示唆するものが大きいものと思われる。この観点を充分に生かしつつ,ウェスカー作品上演に関する文化の社会学的分析について,論文化の可能性を本研究は今後も継続して模索してゆく。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 悲劇の回帰-David Edgar,Maydaysにおける「犠牲と解放」のイデオロギー素-2008

    • 著者名/発表者名
      大貫 隆史
    • 雑誌名

      『New Perspective新英米文字研究』 186号

      ページ: 53-63

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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