研究課題/領域番号 |
18730173
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用経済学
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
鷹岡 澄子 成蹊大学, 経済学部, 准教授 (10361677)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アメリカ / 企業価値 / 製造物責任 / 判決 |
研究概要 |
本研究課題の目的は、アメリカ合衆国で起こされた日本企業の欠陥製品訴訟・判決がどのような波及効果を日本企業の企業価値にもたらすのか明らかにすることである。日本の製造業の多くはアメリカに進出しており、アメリカの欠陥製品訴訟対策は既にとっていると考えられる。しかし、アメリカの司法制度では陪審員制度や集団訴訟、懲罰的賠償などといった日本の司法制度には存在しない制度がある。そのため、日本よりもアメリカの訴訟の方が結果に対する不確実性が大きいと考えられている。また、判決として巨額の賠償金が言い渡されても控訴審で減額されるケースもある。つまり、日本よりもアメリカの方が判決で言い渡される賠償金額が巨額になる可能性が高い反面、後で減額されるケースもあり賠償金額をそのまま確定金額と見なさない傾向がある。 アメリカの裁判結果について判例データベースを用いて、データセットを作成した。判決まで至ったケースを分析すると、明らかに企業側が勝訴すると事前に予想できるケースであった。または、原告側が和解に応じずに判決まで持ち込むことを強く希望していると思われるケースであった。ただ、このケースは少ない。従って、ほとんどの判決において企業側が勝訴している。アメリカと日本の司法制度の違いとして、懲罰的賠償の存在がある。懲罰的賠償が大きく報道されることが多いが、実際に懲罰的賠償が言い渡されたケースは非常に少ないことが分かった。分析の結果、企業側は非常に戦略的に行動していることが分かった。
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