研究課題/領域番号 |
18730354
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 浅井学園大学 |
研究代表者 |
西浦 功 北翔大学, 人間福祉学部, 准教授 (10318579)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 在宅福祉事業 / 老人家庭奉仕員制度 / 老人問題 / 家族問題 / 事業内ホームヘルプ制度 / 寡婦対策 |
研究概要 |
平成19年度は、予定していた九州南部(宮崎・熊本・鹿児島)調査の他、資料収集が不十分であった東北北部(青森・岩手)、近畿南部(奈良・和歌山)、関東北部(群馬・栃木・茨城)でそれぞれ県立図書館等における資料収集調査を実施。各地の在宅福祉事業に関する資料収集に努め、その結果ほぼ全国各県について在宅福祉事業創成期に関する資料を収集できた。主な知見として、宮崎県が老人福祉法施行以前すでに老人家庭奉仕事業を開始していたことが確認できた一方、奈良県や和歌山県は他地域と比較して事業の開始年が遅いことが明らかとなった。 さらに昭和30年代当時労働省の管轄で行われていた「事業内ホームヘルプ制度」について詳しく調べた結果、いくつかの資料から、太平洋ベルト地帯を構成する愛知県を中心に活発に事業が展開されていたことがわかった。 以上の知見をこれまでの調査結果と合わせて考察すると、日本の在宅福祉事業の源流としてふたつの出自の存在が伺えた。すなわち、第一に家族・老人問題が顕在化していたことに起因して在宅福祉事業が始まった主として地方の自治体、第二にサービス提供の担い手が確保しやすく、また企業が職員家族対策の必要から在宅福祉事業に着手し始めた主としてる都市部の自治体、いうふたつの出自である。 一方、奈良県や和歌山県等の一部の自治体で在宅福祉事業の導入が遅れた理由については、分析のための資料が充分に収集できなかった。今後、(1)各県における家族・老人問題の動向、(2)サービス提供の担い手となる女性たちの動向について資料収集を進め、在宅福祉事業成立の経緯に関する説明図式の構築についてさらに分析を進めたい。
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