研究概要 |
平成19年度は以下の2点の成果を出した。1点目は,4歳児・5歳児各12名を対象とした「教えないという教えかた」について,仮想場面をもちいた実験についてまとめた。その結果,4歳児・5歳児は,他者が問題解決困難場面にいる場合には,すぐに教示行為を生起させ,教えない行動をとることは困難であることが明らかになった(詳細は,「発達研究」22巻に掲載)。 2点目は,3歳児・5歳児各3名を対象とした予備実験を行った。操作の容易なラジコンカーを用いて,幼児に操作方法を習得させた後,実験補助者がラジコンをうまく操作できない場面を幼児の目前で提示した。予備的な結果ではあるが,3歳児は自分で操作することが多かったのに対し,5歳児では言語を用いて教示する・できたかどうかモニターするなどの行動がみられる傾向にあった。今後,実験条件を修正して,より多くの対象者で確認を行う予定である。
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