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不登校から「引きこもり」への移行を予防する早期介入プログラム作成の試み

研究課題

研究課題/領域番号 18730438
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 臨床心理学
研究機関香川大学

研究代表者

宮前 淳子 (山本 淳子)  香川大学, 教育学部, 准教授 (10403768)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードカウンセリング / 臨床心理学 / 評価懸念 / 思春期
研究概要

評価懸念(fear of negative evaluation)とは,「他者からの否定的な評価あるいは否定的に評価されるのではないかという予測に対する不安」と定義される概念である。
本研究では,児童生徒が学校場面で感じる評価懸念を低減していくための,スクリーニングを含む介入プログラムの作成を目的とした。まず,児童生徒を対象としたスクリーニングテストを実施し,評価懸念の程度を教師がどの程度正確に把握することができるのかについて検討を行った。その結果,担任する子どもの年齢の上昇にしたがって,評価懸念の程度はとらえにくいものになっていくことが明らかとなった。また,教師の経験年数によらず,子どもの評価懸念という内的な特性を客観的に把握することの難しさと,スクリーニングを早期に実施して児童生徒の自己評価と客観的評価を照らし合わせ,日常の指導を行っていくことの重要性が示された。
次に,この研究結果を教師にフィードバックするとともに,学校で教師がどのような支援を行うことができるかについて,実際の事例に対するカンファレンスの機会を設け,検討を行った。また,田上の対人関係ゲームの理論と方法について紹介し,児童生徒が互いを肯定的に評価できるようなプログラムに特に注目し,児童生徒の発達段階に合わせた活動の展開案を作成した。これらの研究結果については,平成20年度に学会発表を行う予定である。
さらに,教師が対人関係ゲームプログラムを体験的に学習し,その内容について,参加者としてのプログラム評価を行った。その結果,活動案には評価懸念の高い児童では抵抗を感じる活動が含まれていること,また評価懸念の高い児童と低い児童との間で活動の楽しさにズレが生じるおそれがあること等が明らかとなった。評価懸念の高い児童生徒を担任する教師にとって,集団を対象としながらもより有効で使いやすいプログラみを作成するために,今後は,これらの課題について検討する必要があるだろう。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 思春期における評価懸念と承認欲求との関連2007

    • 著者名/発表者名
      山本淳子・田上不二夫
    • 雑誌名

      カウンセリング研究 40

      ページ: 116-126

    • NAID

      40015508923

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 対人スキルの問題への援助の実際1.具体的な課題のある子どもへの援助2007

    • 著者名/発表者名
      山本淳子
    • 雑誌名

      子どもの対人スキルサポートガイド -感情表現を豊かにするSST (小林正幸・宮前義和編) 1

      ページ: 80-84

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 教師の視点からみた思春期の子どもの評価懸念に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      山本淳子
    • 雑誌名

      香川大学教育実践総合研究 14

      ページ: 93-100

    • NAID

      110006426257

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 評価懸念の高さと怒り対処行動との関連2006

    • 著者名/発表者名
      山本淳子
    • 雑誌名

      日本カウンセリング学会第39回大会発表論文集 39

      ページ: 128-128

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] The Influence of Fear of Negative Evaluation on Enjoyment of Attending School among Socially Well-adapted Children2007

    • 著者名/発表者名
      Junko Yamamoto
    • 学会等名
      29th Annual ISPAdnternational School Psychology Colloquium)
    • 発表場所
      Tampere, Finland
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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