研究課題
若手研究(B)
本研究では、問題行動をおこす生徒への心理的関わり(間接的な援助)として、校内で処遇、展望について話しあう会議(ケース会議、情報交換会議など)をとりあげ、それが効果的に機能するための規定要因について検討した。中学校におけるSCをはじめ、コーディネーター教員、担任らが行っている相互作用のあり方、とりわけ生徒の問題への「認識」の共有することの効用について論じた。A県内の公立中学校2校(X中学校、Y中学校)を対象として、約3年にわたる実践介入的フィールドワークを行った。その結果、それぞれの学校がおかれた地域性、あるいは生徒のもつ問題性などによって現れ方は異なるものの、教員間での認識のズレは、それまでの実践の行き詰まりを創造的に解消する潜在力をもつことが確かめられた。ただし、こうした認識のズレは、介入者/研究者にとっては明らかでも、教員同士には不可視であるか、もしくはその存在が隠蔽されていることがあり、そのときには解消には向かわない。創造的な解決が訪れるのは、教員同士が、お互いのあいだに認識のズレがあることをまず認め、各々の立場から意見をぶつけあうことによってもたらされた。こうしたぶつかりあいは、ともすれば教員組織の秩序を壊すことにもつながることから、取り扱いには注意が必要である。その意味でも、媒介者であるスクールカウンセラーや研究者の存在の重要性が同時に指摘できる。
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