研究課題/領域番号 |
18730460
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
和田 裕一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (80312635)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | クロスモーダル / 感覚間統合 / 触知覚 / 運動知覚 / 感覚様相間相互作用 / 触覚刺激 / redundancy gain |
研究概要 |
平成19年度の研究では、視覚(CRTディスプレイ上)と触覚(触覚ディスプレイ上)に、同一方向に運動する線分パタンを同時に提示して実験参加者に刺激の運動方向の弁別(どちらのモダリティに基づいて反応を行うかは問わない。このような刺激事態はredundancy-gain paradigmと呼ばれている。)を求めたところ、視覚・触覚間で運動情報の統合が生じていたことを示す知見を得ることができた。ここでの成果を受けて本年度の研究では、情報統合が生じるための制約条件をさらに詳しく検討するために、2つのモダリティの提示位置や運動情報のバリエーションといった刺激要因を操作した実験を行った。 その結果、以下の点が明らかにされた。(1)視覚情報と触覚情報を空間的に同じ位置に提示した場合と異なる位置に提示した場合を比較した結果、提示位置が一致する場合には情報統合が生じるのに対して、一致しない場合には統合は生じないことが示唆された。(2)視覚運動刺激を、これまでの運動線分パタンに換えて、上下方向に全体運動するドットパタンや運動方向を表す意味刺激としての形態パタン(上下を示す三角マーク)を用いた実験を行い、情報統合が運動情報が処理される段階よりも以前に位置する位置情報の検出のレベルで生じている可能性や、あるいは運動方向が意味的に符号化される段階で生じているのかについて検討した。その結果、本実験事態における視覚・触覚間の運動情報の統合は、位置情報の検出以降から意味情報への符号化までの間の処理ステージで生じていることが示唆された。
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