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自閉症者における視覚の特異性と可塑性についての実験心理学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 18730464
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 実験心理学
研究機関金沢大学

研究代表者

田谷 修一郎  金沢大学, 人間社会環境研究科, 博士研究員 (80401933)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード自閉症 / 親知覚 / 錯視 / weak central coherence / 脳イメージング / 近赤外分光法(NIRS) / ロッド・フレーム錯視
研究概要

本研究の目的は,自閉症者における視知覚・視覚認知様式を健常者と比較し,その特異性(ないしは特異性の不在)を明らかにすることであった.
本年度は前年度に引き続き,ロッド・フレーム錯視(RFI)と呼ばれる錯視課題を用いて,自閉症者における「視覚的枠組み」の使用が健常者と異なるか否か検討した.実験の結果,RFIの錯視量について自閉症者と健常者の間に差は見られなかった.しかしながら,自閉症群内における錯視量のばらつきは健常者群内におけるばらつきよりも大きく,一部は錯視量が極端に小さいことがわかった.このことから,自閉症者の中には健常者とは異なり視覚的枠組みに依拠しない視覚認知を行う一群のある可能性が示唆された.この結果は,自閉症者における視知覚の特異性を明らかにした点で重要であるだけでなく,自閉症群内に視覚認知様式の異なるサブタイプが存在する可能性を示した点でも重要であると考えられる.
また本研究では,自閉症者における視知覚の特異性が脳のどの領野における機能不全と関連するのかを明らかにすることを下位目標のひとつとして定めていた.このため,近赤外分光法(NIRS)用いて,視覚関連課題遂行中の脳の賦活を自閉症群と健常群で比較することを計画した・しかしNIRSはごく近年実用化に成功した脳イメージング法であり,本研究の課題に関連して信頼に足るデータが得られるか否かは不確かであった.そこで,予備的な実験として健常成人を被験者としてNIRSを用いた視覚関連脳領野の機能測定を行った.この結果得られたデータは既知の生理学的知見と合致し,NIRSが基礎科学的研究の実用に足る方法であることが示された.この結果は,NIRSを自閉症の研究に適用するための基礎を築いた点で重要であると考えられる.

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 自閉症者における視覚的枠組みの錯視効果2006

    • 著者名/発表者名
      田谷 修一郎, 小島 治幸
    • 雑誌名

      日本心理学会第70回大会発表論文集

      ページ: 566-566

    • NAID

      130007392652

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 視覚刺激の面積と血流変化量の関係:24チャンネルNIRSによる検討2007

    • 著者名/発表者名
      田谷修一郎・前原吾朗・小島治幸
    • 学会等名
      日本基礎心理学会第26回大会
    • 発表場所
      上智大学(東京)
    • 年月日
      2007-12-09
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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