研究課題/領域番号 |
18730497
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
杉原 真晃 山形大学, 高等教育研究企画センター, 講師 (30379028)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 学習共同体 / 教養教育 / 問題発見力 / 魅力ある教育プログラム / 地域の活性化 / 相互貢献 / 社会資本の形成 / 持続可能性 / 協働的探究 / 対話 / 対象世界・自己・他者の批判的省察 / 境界横断 / 対話の区別 / 非目標志向的対話 / 権力性の柔軟な変容 |
研究概要 |
◆本研究の目的 「学び」を核として、授業の参加者が相互にかかわりあいながら実践に参加する「学習共同体」が、大学教養教育において成立する過程、要因、意義を考察する。授業実践レベル、カリキュラムレベル、そして大学制度および地域社会レベルという各層における学生参加型の教養教育改革の意義と課題について実証的に検討する。 ◆平成19年度の研究成果 大学教養教育の授業を核に、学生と教員、そして地域社会の住民が共同で、学生の学びを考え、地域活性化および人材育成の取り組みを推進する様子を分析した。学生が地域の諸活動に参加することにより、学生、大学、地域社会にとってそれぞれ次のようなメリットがあることが明らかとなった。学生にとっては、学びの動機付け、知識と生活経験の連関、問題発見・課題探求という現代に求められる能力の育成など。大学にとっては、学生主体型の魅力ある教育プログラムの開発、地域が活性化することによる存立基盤の確立など。地域社会にとっては、地域のことを知ってもらえる・将来地域に根づいた活動をしてもらえる可能性の向上,学生がやってくることによる経済的効果など地域の活力の向上。さらに、大学初年次に行う教養教育の授業であることにより、学生にとっては大学での学びの開始段階で高い効果が得られること、地域社会にとっては学生の知識に依存するのではない能動的な地域活動が展開されることといった効果が見られた。 このように、大学教養教育における学習共同体には、学生、大学、地域社会が相互に貢献しあう関係が成立する。それは学習共同体が人的資本、金融資本だけでなく,むしろ社会資本の形成をもたらし、その関係性が持続発展することに寄与するということが明らかとなった。
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