研究課題/領域番号 |
18730518
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡本 智周 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (60318863)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | アメリカ / 歴史教育 / 歴史教科書 / 多文化主義 / 国民主義 / ナショナリズム / 日系人 / 博物館 |
研究概要 |
本研究は、21世紀に入ってからのアメリカ合衆国の歴史教育の内容を把握し、そこに多文化主義(multiculturalism)と国民主義(nationalism)の両思想のいかなる相克と止揚が表現されているのかを分析するものである。2007年度は、研究計画に即して以下の2つの課題を設定して研究活動に取り組んだ。(1)2000年代の歴史教科書の内容をデータベース化し、1990年代までの内容と比較分析する。(2)ロサンゼルスの全米日系人博物館およびその別館「民主主義保全ナショナルセンター」の歴史展示の方針・内容・方法を分析する。 (1)については、前年度に収集した2001年以降刊行の歴史教科書10点をデータベース化し、その内容を1990年代に刊行されたそれぞれの旧版と対比する分析を完了した。(2)については、前年度末のロサンゼルス出張で大量に入手することができた、全米日系人博物館および民主主義保全ナショナルセンターの公教育プログラム教材や各種資料、とりわけ前者の『Life Interrupted』と後者の『Fighting for Democracy』の内容分析を行った。また両館で行った教育プログラム担当者への取材および参与観察の結果を総合し、2000年代のアメリカにおける「民主主義」「ナショナリティ」「エスニシティ」といった社会思想の諸概念の組み合わせ方および提示の仕方について考察した。 本研究の成果は、2008年3月に『歴史教科書にみるアメリカ-共生社会への道程』(学文社)として刊行した。同書では、現代アメリカにおける歴史教育内容の通時的なレヴューを行うとともに、とくに2000年代のアメリカの社会状況および教育状況を表現する第4章と第5章において、本研究によって得られた知見を提示した。
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