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境界値逆問題に対する変分法的数値解法の収束性等に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18740061
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関山口東京理科大学

研究代表者

繁田 岳美  山口理科大, 基礎工学部, 助手 (50389152)

研究期間 (年度) 2006
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード数値計算 / 逆問題 / 応用数学 / cauchy問題 / 変分法的数値解法 / 収束証明 / 刻み幅
研究概要

基本的な境界値逆問題であるLaplace方程式のCauchy問題,特に外部境界上の観測データであるCauchyデータを基に,内部境界上の未知の境界値を同定する問題を取り扱った.これは心電図逆問題の数理モデルとしても知られ,数学のみならず工学・医学上も重要な問題である.この問題を数値的に解くために,変分法約数値解法もしくは随伴法と呼ばれる逆問題の反復数値計算手法を考えた.適用範囲の広さや妥当な数値結果が数多く示されていることが本手法の特徴である.しかし,数値結果による妥当性のみで,本数値解法の数学的諸性質は未だ明らかにされていないのが現状である.また,数値解が収束するまでに多くの反復回数を必要とする欠点を有する.そこで,本反復解法の収束証明と収束を高速化するための刻み幅と呼ばれるパラメータの制御法を議論することを目的とした.
本年度は数学的取り扱いを容易にするため,領域は円環領域とし,Cauchyデータは誤差を含まず有限Fourier級数展開できると仮定した.このとき,本数値解法の収束証明を行い,収束を最速にする意味で最適な刻み幅の陽的な式を理論的に得た.さらに,この収束証明の過程に注意したことで,有限回の反復計算で収束するような刻み幅の理論式を導出することに成功した.実際の数値計算では離散化誤差を有するため,刻み幅の選択にこれらの結果を適用しても有限回の反復計算で収束することはなかった.しかしながら,収束速度が劇的に改善されることを確認し,従来の数値計算の欠点を解決することができたと考えられる.

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Mathematical aspects and numerical computations of an inverse boundary value identification using the adjoint method2006

    • 著者名/発表者名
      Takemi Shigeta
    • 雑誌名

      Proceedings of 2nd Asia-Pacific International Conference on Computational Methods in Engineering (ICOME 2006)

      ページ: 1-7

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Convergence property of the variational method for the Cauchy problem of the Laplace equation2006

    • 著者名/発表者名
      Takemi Shigeta
    • 雑誌名

      Abstract of Inverse Problems in Applied Sciences -towards breakthrough-

      ページ: 84-84

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 新しい刻み幅制御による境界値逆問題の数値解2006

    • 著者名/発表者名
      繁田岳美
    • 雑誌名

      第35回数値解析シンポジウム講演予稿集

      ページ: 111-114

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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