研究課題/領域番号 |
18740193
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 隆祐 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (60302824)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 一軸性延伸法 / 有機導体 / 有機超導体 / 電子物性 / 構造物性 |
研究概要 |
試料の形状に囚われずに、有機導体のような柔らかい結晶に一軸的な延伸を印加するための方法の開発及び有機物に対する適用を行った。昨年度の研究により提案した方法で試料に延伸を印加することが可能なことが判明したため、今年度は昨年度に得られた結果の外部公表(論文投稿)、延伸印加下における構造解析実験の開発及び適用物質の拡充を重点的に遂行した。 I)延伸印加下における構造解析実験 低温X線構造解析装置に取り付け可能な構造解析可能な一軸延伸ホルダーの製作を行った。試料に対する見込み角は150度ほど取ることが出来た。昨年度の予備測定において物性変化が見出されたTMTSF系の試料に対して、一軸延伸下における構造解析を試みた。延伸印加前はブラッグスポットが観測されていたのにもかかわらず、延伸下においてはこれが消えることが判明した。これは試料中に乱れが生じていると考えられ、この系において、構造と物性の関係を調べることが難しいことが示唆された。 II)適用物質の拡充 他の有望な物質系としてβ"型分子配列を持つ有機導体を選択した。実験を遂行する前に、基底状態が不明だったβ"-(BEDT-TTF)2CsCd(SCN)4のそれを調べた結果、電荷密度相であることを明らかにした。延伸実験は現在遂行中である。 最後に、本研究で作成した低温における延伸を印加する試料ホルダーを使用して、"有機超伝導体を用いた超伝導接合の作成"の実験を遂行したことを付記しておく。
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