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極低温下軟X線分光法の開発とf電子系軌道秩序の直接観測

研究課題

研究課題/領域番号 18740222
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 物性Ⅱ
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

松波 雅治  理研, 研究員 (30415301)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワード強相関電子系 / 軟X線分光 / 軌道秩序
研究概要

近年,強相関電子系の物理において展開される多彩な物性の解明には,電荷とスピンの自由度の他に軌道自由度の重要性が広く認識されるようになってきている.しかしながら,その軌道自由度の秩序状態を直接観測することは(特に希土類化合物のf電子系では転移温度が低いこともあって)極めて困難であり,実験手法に関する新しいブレイクスルーが求められていた.このような背景を踏まえて,本研究ではSPring-8の超高輝度放射光を利用した極低温下軟X線分光法を開発し,そしてその手法を強相関f電子系化合物に適用することで,f電子軌道占有の異方性の直接観測からf電子系軌道秩序における秩序変数の決定を行い,電子相関と軌道秩序の関連性に関する総合的な知見を得ることを目的としている.
本年度は,本研究を遂行する上で最も重要となる軟X線分光用極低温仕様クライオスタットおよびエクステンション,サンプルホルダー等の設計・開発・最適化調整・性能評価を行った.今までに得てきたノウハウを基に,更に改良を加えたサンプル周りの部品の開発を行い,試料温度の更なる低温化を達成できる見通しを得た.冷却には減圧式液体ヘリウムフロータイプのクライオスタットを用い,そのポンピングの経路には通常用いられるシリコンチューブなどでは無く,NW25のフレキシブルホースを用いてコンダクタンスを大きく稼ぐようにした.また本研究の目的を達成する上で温度制御の精度向上は不可避な問題であるが,温度計として較正されたシリコンダイオードセンサーを試料近傍とクライオスタット先端部の2箇所に取り付けることにより,高い温度精度での測定が可能となった.
以上の開発されたシステムを用いて,次年度からいくつかのf電子系試料に対して測定を行うことにより,f電子系軌道秩序における秩序変数,および電子相関と軌道秩序の関連性に関する多くの知見が得られることが期待される.

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2020-05-15  

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